2012 Fiscal Year Annual Research Report
超高感度光センサーを用いた2次元硬エックス線検出器の開発
Project/Area Number |
22340067
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Research Institution | High Energy Accelerator Research Organization |
Principal Investigator |
幅 淳二 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 教授 (60180923)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 硬X線 / LuAG / ピクセル |
Research Abstract |
X線とりわけエネルギーが数10keV以上のいわゆる硬X線は、物質との反応断面積が小さくその検出効率が極めて小さい。とりわけイメージングを行うために有効な半導体ピクセル検出器は多くの場合薄いシリコンが用いられるため、その検出は絶望的である。本研究では、ピクセル化された原子番号の大きな元素を含むシンチレータとピクセル化された高感度光検出器を用いて、高検出効率の硬X線イメージングを行う可能性について、様々な要素技術を組み合わせることで検討するものである。 研究は、以前の研究で開発が完了したHybrid Phodo Detector (HPD)をピクセル型高感度光センサーとして用い、その前段にピクセル型シンチレータを組み合わせることで始められた。GaAsPの光電面の感度にあわせ、また大きな発光量が期待できるCeドープしたLuAG(ピーク発光スペクトル530nm)を使ったピクセルアレイ・シンチレータの試作を検討した。ピクセル化の方法としては、ファイバーを束ねる方法をとった。製作されたファイバー(100ミリ長)の断面の直径を10本のサンプルについて10ミリ毎各11点を計測し一様性を確認した。平均で464ミクロン、最小は370ミクロン、最大は540ミクロンで、標準偏差22ミクロンと断面のバラツキは予想以上に大きく、これをたばねたアレイの断面は不揃いであり、フィルファクターが50%を下回る状況であった。 そこで、新たな試みとして別のシンチレータメーカによるPrドープしたLuAG製のシンチレータを0.9x0.9x5mmの直方体にカットし、積み上げてピクセルアレイを製造する事を試みた。この試作は成功、フィルファクターとして81%の30x30mmの矩形ピクセルアレイをえた。 これを使うことで、100keVの硬X線に対して50%の検出効率による良好なイメージングが出来る事になる。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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