2013 Fiscal Year Annual Research Report
ナノ粒子の集積体表面を利用した新規な大気圧レーザー脱離ソフトイオン化法の開発
Project/Area Number |
22350040
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Research Institution | Kansai University |
Principal Investigator |
荒川 隆一 関西大学, 化学生命工学部, 教授 (00127177)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川崎 英也 関西大学, 化学生命工学部, 教授 (50322285)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 白金ナノ粒子 / アミノ酸 / レーザー脱離イオン化 / 白金ナノフラワー / SALDI-MS |
Research Abstract |
白金ナノ構造体チップを用いたアミノ酸20種の表面支援レーザー脱離イオン化法(SALDI)の特性評価を行った。デンドリックな形態を持つ白金ナノフラワー(Pt Nf)を無機マトリックスとして用いることにより、SALDI特性が向上することを見い出し、様々な側鎖を持つアミノ酸の化学構造とイオン化特性との関係を検討した。 Pt Nfチップの合成は、Siチップをサンドペーパー(#1000)でスクラッチした後、アセトン、メタノール、続いてHF洗浄を行った。その後、5 M HFと1 mM H2PtClの混合水溶液に1時間浸漬させPt Nfをシリコン上に自己成長させた。更に、Pt Nfチップを1 mMパーフルオロデシルトリクロロシラン(PFDTS)溶液に1時間浸漬し、チップ表面のシリコン部分の疎水化を行った(PFDTS-Pt Nf)。PFDTS-Pt Nfチップ基板を用いてアミノ酸20種(100 pmol)の測定を行った。 アンジオテンシンIIを内部標準とするアミノ酸20種のPFDTS-Pt NfによるSALDI-MSの相対イオン強度を測定した。いずれもプロトン付加分子としてアミノ酸を検出できた。正イオンでは、塩基性アミノ酸であるアルギニンが最も相対イオン強度が大きかった。一方、側鎖にチオール基を持つシステインのみ検出されなかった。これは、チオール基と白金との強い相互作用により、脱離が抑制されたと考えている。また、20種のアミノ酸の相対イオン強度と、アミノ酸の気相中でのプロトン親和力(PA)には正の相関があることがわかった。一方、脱プロトン化分子として検出されるアミノ酸の負イオンの相対イオン強度は、アミノ酸の気相酸性度(GA)と正の相関があることが見い出された。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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