2011 Fiscal Year Annual Research Report
高ペクレ数乱流拡散・反応場のラグランジュ的マルチスケール混合機構の解明とモデル化
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22360077
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
酒井 康彦 名古屋大学, 工学研究科, 教授 (20162274)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
角田 博之 山梨大学, 医学工学総合研究部, 准教授 (10207433)
吉田 尚史 信州大学, 工学部, 准教授 (90262857)
久保 貴 名城大学, 理工学部, 准教授 (20372534)
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Keywords | 流体工学 / 乱流拡散 / 混合 / ラグランジュ特性 / マルチスケール構造 |
Research Abstract |
本研究は,高ペクレ数乱流場,特に液相乱流中での高シュミット数物質拡散・化学反応場のラグランジュ的マルチスケール混合機構を,実験と数値シミュレーションにより解明するとともに,その結果に基づき,汎用性のあるPDF計算用分子混合モデルの開発を目指すものである.具体的には,以下に示されるように,実験(研究目的(A))とシミュレーション(研究目的(B))に分けて,研究を遂行する. ○研究目的(A):高分解能ラグランジュ的マルチスケール速度・濃度計測システムの開発と乱流拡散場におけるラグランジュ的マルチスケール統計量特性の実験的解明 ○研究目的(B):確率微分方程式やランダムフーリエモード法を利用した拡散・反応場のPDF数値シミュレーションおよびDNS,LESによる分子混合モデルの検証. ○研究目的(A)について: 平成23年度は,既存の格子乱流水路を使用して,2次元平面内で格子乱流中の混合拡散場の速度2成分・濃度同時測定を試みた.また,2次元平面スキャン方式による3次元計測の準備を進め,計測に必要な機器を購入した. ○研究目的(B)について: (1)ラグランジュ的PDF法による拡散・反応場の数値計算:前年度に引き続き,2次元乱流噴流での単成分・多成分変動スカラー場と2次の化学反応場(R+B→S)の計算を行った.その場合,速度場はDNSで計算し,スカラー場には分子混合モデルを導入して濃度統計量を計算した. (2)ランダムフーリエモード法を利用した拡散.反応場の数値計算:前年度に引き続き,格子乱流中におかれた円柱まわりや2次元鈍頭物体周りのプルームの粒子軌道計算するコードの開発を行った. (3)DNSやLESによるパッシブスカラー場や反応場の数値計算:前年度で開発したDNSコードを利用して,2次元乱流噴流拡散場を調べた.その結果,噴流の噴出レイノルズ数と出口の速度分布のスカラー場への影響を明らかにした.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画通りに研究を遂行し,水路実験の準備をほぼ完了することができた.また,数値計算についても必要な計算コードの開発をほぼ完了し,実験との比較も計画どおり進んでいる.以上の理由により「(2)おおむね順調に進展している」と判断した.
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Strategy for Future Research Activity |
格子乱流水路を使用して,2次元平面内で格子乱流中の混合拡散場のラグランジュ的速度2成分・濃度同時測定を行い,乱流フラックスへのマルチスケール構造の影響を調べる.また,2次元平面スキャン方式による3次元計測システムを完成し,2次元乱流噴流や格子乱流中のスカラー混合場の3次元速度・濃度場を計測する. 速度場をDNSで解き,スカラー場に分子混合モデルを使用するDNS併用ラグランジュ的PDF法の計算をさらに進める.その場合,実験との比較により,液相での分子混合モデルの検証を行う. ランダムフーリエモード法による2次元鈍頭物体周りのプルームの数値計算を進める.また,LESによる2次元乱流噴流混合拡散場の計算コードを開発する.
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Research Products
(19 results)