2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22360101
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
黒澤 実 東京工業大学, 総合理工学研究科(研究院), 准教授 (70170090)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | アクチュエータ / 機械要素 / 電気機器工学 / マイクロマシン / マイクロアクチュエータ / 超音波 / 圧電デバイス / レイリー波 |
Research Abstract |
コンパクトな弾性表面波モータを試作し,モータ特性の評価を行った。駆動周波数は9.61MHzで,ステータ基板としては,長さ80mm,幅13mm,厚さ1mmのニオブ酸リチウム128°回転Y板,X伝搬を用いた。スライダについては,ステータの波動伝搬幅より僅かに狭い9 mmとし,長さは大型装置による動作実験の結果をふまえ4 mmの素子を用いた。モータ全体の高さを低く抑えるために,予圧を与えるばねとして,薄いステンレス板を用いた板ばねを用いた。また,予圧方向以外の剛性を高めて,大きな予圧印加を可能とするために,同じを板ばねを2枚用いた平行板ばねとした。このばねを用いることで,薄型で高い予圧を安定して印加できる構造とした。 モータの動作特性を,予圧と駆動電圧を変化させて測定した。無負荷速度としては 1.3m/s が得られ,コンパクトなモータとして最大速度の記録となった。このモータのスライダにはアルミナ膜を成膜したものと,していないものが用いられ,いずれの場合もこの最大速度を記録することができた。全体としてはだいたい大型の評価装置と同じ無負荷速度が,各駆動電圧値で得られており,予圧機構の安定化により,良い結果が得られることが明らかになった。 推力に関しても同様に評価を行った。アルミナ膜のあるなしにより,多少推力の結果が異なり,摩擦係数の違いによるものと思われるが,膜がない方が大きめの値となった。例えば,駆動電圧80Vにおいては,膜有りが9.1 N であったのに対し,幕無しでは11 N が得られた。大型装置では,13 Nという記録があり,これに比べるとやや低下している。この原因は明らかではない。 推力については,デバイス質量約5.4g,装置全体でも205 gであるのに対し,推力11 Nを実現し,大推力アクチュエータであることを実証した。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(8 results)