2010 Fiscal Year Annual Research Report
団粒化による土の浸透特性を制御した減災・環境対策技術の開発
Project/Area Number |
22360189
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Research Institution | Chubu University |
Principal Investigator |
杉井 俊夫 中部大学, 工学部, 教授 (90196709)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
武田 誠 中部大学, 工学部, 准教授 (50298486)
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Keywords | 団粒化構造 / 間隙径分布 / 保水性モデル / 豪雨 / 温暖化防止 / 原位置試験 |
Research Abstract |
初年度の研究成果をまとめると以下の3つである。 (1) 二重間隙構造を持つ団粒化された土の透水特性 団粒化を施した土の間隙径分布を水分特性曲線から評価するとともに透水性に寄与するマクロポア、保水性に寄与するミクロポアが形成されることを明らかにした。一般に水銀圧入法で求める場合が多い間隙径分布を水分特性曲線から水分法によって求めている。なお、団粒構造土では水分特性曲線が階段状になることから、団粒構造の保水性モデル考案し、フィッティングに成功し、その結果、間隙径分布を求めることに成功している。なお、団粒化した場合の不飽和透水係数をDual Porosityモデルを使って求めたが、まだ実験値として得られていないが、次年度の目標として検討する予定である。 (2) 原位置での透水特性試験 原位置での不飽和透水特性(透水性と保水性)の推定を行うことを目標に、地中に埋設したテンシオメーターによって測られる1点の圧力水頭と時間ごとに浸透する流入量の情報から土中の水分分布の推定を情報が多い数値実験のもとで検討を行い、形成される水分分布を台形断面として考えることで、水分分布及び水分特性曲線の推定を行った また、水分分布の推定を正確に行ったことで、概ね水分特性曲線の推定を行うことが出来た。 (3) 蒸発による水分・温度計測 室内で赤外線を利用した熱を加えた場合の団粒構造と単粒構造の地盤の温度変化と水分量変化を計測した結果、地表から近くの温度の空気温度は単粒構造・団粒構造の変化は少ないが、単粒構造では加熱時では大きく温度が高くなることが分かった。地中での温度差はほぼないが、水分勾配が団粒構造の方が大きいことがみられ蒸発散による温度低下につながっているものと推察された。
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