Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
奥嶋 政嗣 徳島大学, 大学院・ソシオテクノサイエンス研究部, 准教授 (20345797)
金 利昭 茨城大学, 工学部, 教授 (40205050)
吉田 長裕 大阪市立大学, 工学研究科, 講師 (20326250)
真田 純子 徳島大学, 大学院・ソシオテクノサイエンス研究部, 助教 (60452653)
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Research Abstract |
自転車の視線特性の計測装置および自転車ドライブシミュレータの改良を行い,自転車走行時の路面表示の認識率に関する実験を行った。 1)自転車通行帯20地区をBCC (Bicycle Compatibility Checklist)を用いて、情報提示性能を評価した結果、新しく整備されたモデル地区でも不十分な事例があることが判明した。 2)芦屋市の自転車レーン設置区間において,視線計測を行い,多様な道路区間でのサイン表示,注意行動における視線挙動を分析した. 3)徳島市および岡山市の自転車走行空間整備道路で被験者を走行させ,走行環境に対する視点特性を調査した昨年度のデータを分析し,見込角,見込角変化と注視特性の関係を分析したが,被験者数や道路環境のバリエーションが不足することが判明した。 4)アイマークレコーダを用いた自転車走行時視線計測について,頭部姿勢センサーに加えて自転車姿勢センサーを追加し,視線方向の絶対ベクトルを計測可能なシステムに改良した.この視線計測システムを用いて,徳島市で,若年者,高齢者を数名ずつ走行させ追加分析を実施した. 5)自転車ドライブシミュレータについては,広角度視野像の掲示,自転車速度感の再現性などについて,システムの改良を行い,実験精度を確認した. 6)自転車ドライブシミュレータを用いて,案内サインの視認性実験を高齢者,若年者で行い、サインサイズ,形状,掲出位置が視認性に与える影響を分析した. 次年度は上記の分析成果を統合してマークセットを提案するともに,路面表示,柱状表示によるサインシステムについて,シミュレータをもちいて注視特性と行動変化を実験分析し,結論を得る予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
実験研究によるサイン仕様と視認性の関連分析については多様な要因を考慮可能なモデル開発ができていないが,カラー連続型サインについては,徳島市,福山市,宇都宮市などで社会実験が行われ,実績が生じており,視認性に適したサインセットの提案という最終目標の達成については問題ないと考えられる,
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Strategy for Future Research Activity |
実環境に近い自転車ドライブをシミューレートできる環境が整ったことから,このシステムを用いて,サインセットに対する注視特性と走行挙動変化を同時計測する実験を予定している.これによって,多様なサインセットの効果を実験評価できる.また,実配備が進みつつある路面表示の仕様の視認特性,挙動特性の計測を加えることで,視認特性に適したサインセットの提案へと結びつける予定である.
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