2012 Fiscal Year Annual Research Report
都市内緑地の持つ多面的効用の定量化と新規緑化形態の評価
Project/Area Number |
22360213
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
栗栖 聖(長谷川聖) 東京大学, 先端科学技術研究センター, 講師 (00323519)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
花木 啓祐 東京大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (00134015)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 都市緑地 / 水辺 / 下水処理水 / 再生水 / サテライト処理場 |
Research Abstract |
都市における大規模な緑地および水辺空間として、江戸城外濠を取り上げ、同空間の緑および水辺としての価値につき昨年度は評価を行った。今年度はその結果を受け、同空間の価値向上に向けた施策の提案およびコスト評価を行った。具体的には、同空間での価値評価において大きなウエイトを持つ、水質および水量の改善に対し、有効施策を検討した。同空間への水の直接流入および、周辺緑地からの浸透量を算定し、水収支の状況を把握した。その結果、対象濠における主な流入水源は、天水とCSO(合流式下水道雨天時越流水)に限られ、その流入水量の少なさから現在の滞留時間は数十日にも上り、これが夏季の藻類増殖へとつながっていることが明らかとなった。よって、これに基づき、有効な施策として、下水処理水の導水を検討した。具体的な導水ルートを、管路敷設先として道路下を想定し、GIS(地理情報システム)を用いて、管路長および標高差を算定した。また、濠内の藻類増殖モデルを構築し、藻類増殖を抑制できる最低導水量を決定した。導水シナリオでは、下水処理場から直接導水する場合に加えて、近距離の下水幹線にサテライト処理場を設ける案を検討した。これらの結果、最低導水量として95,000m3/d の水量を得た。またシナリオ間では、導水距離の最も短かった、外濠公園下にサテライト処理場を設ける案において、コストが最低値となり、同値は江戸城内濠において実施されている循環ろ過装置敷設の費用とも同等の値となり、その実現可能性が示された。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(4 results)