2010 Fiscal Year Annual Research Report
ミクロ多孔体薄膜の特異な分離機能を利用した膜分離に関する基盤的研究
Project/Area Number |
22360326
|
Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
松方 正彦 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (00219411)
|
Keywords | 膜分離 / ゼオライト / キシレン / 膜合成 / シリカライト / 蒸気透過分離 |
Research Abstract |
本年度は、シリカライト膜の合成およびキシレン異性体分離特性について特に目覚しい成果が得られたのでこれについて報告する。 予め適切な組成に調製した水性シリカゲル中にsilicalite-1のスラリーを滴下したアルミナ平板を浸漬させ、所定の温度、時間にて水熱合成した。合成後のサンプルをSEMにて観察した。また、上記の組成のゲルにディップコーティング法により種結晶を塗布した管状アルミナ支持体を浸漬させ、所定の温度、時間にて水熱合成を行った。得られたサンプルを煮沸洗浄後、773Kで6h焼成することでsilicalite-1膜を得た。 ヘキサンパームポロメトリーでは573Kにて3hヘリウム流通下前処理を行い、その後膜温度333Kで試験を行った。透過分離試験では各0.4kPaのp-キシレン、m-キシレンを膜に供給した。透過側はアルゴンでsweepした。また、合成した膜のキシレン異性体分離性能の分圧依存性を検討した。透過試験は上記透過モードで行った。 アルミナ平板上で成長させた結晶のSEM観察を行ったところ、結晶化温度を低くすると結晶の数密度が大きくなった。 膜合成を453-403Kで行ったがいずれもsilicalite-1が生成した。 453Kで合成した膜はキシレン異性体の分離性能を示さなかった。しかし403K、30h合成すると、膜温度423K以上ではm-キシレンの透過は検出されず高いp-キシレン透過選択性を示した。しかし膜温度373Kではm-キシレンが1×10-8mol m-2s-1Pa-1透過しp-キシレンの透過度は3×10-8mol m-2s-1Pa-1に減少した。膜中のわずかな結晶間隙への毛管凝縮によりm-キシレンが透過し、選択性に大きく影響すると推察した。
|
-
-
-
-
-
-
-
-
-
[Presentation] Vapor Phase Dehydration of Acetic Acid2010
Author(s)
K.Sawamura, Y.Sekine, E.Kikuchi, M.Matsukata, et al.
Organizer
The 16th International Zeolite Conference joint with the 7th International Mesostructured Materials Symposium
Place of Presentation
Solento, Italy
Year and Date
2010-07-15
-
-
-
-
-
-