2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22360337
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
山中 一郎 東京工業大学, 理工学研究科, 准教授 (90240051)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 過酸化水素 / 膜触媒 / 電子プロトン混合伝導 / コバルト電極触媒 / 燃料電池 / メンブレンリアクター / グリーンケミストリー / 水素透過 |
Research Abstract |
23年度において,活性点モデルCoN2Cx構造に従って新電極触媒を開発し,過酸化水素最大選択率95%,過酸化水素最大濃度21wt%を達成できた.この結果は特筆すべき成果であるが実用化を考えた場合,集電体,ガス拡散層,カソード,ナフィオン,アノード,ガス拡散層,集電体といった燃料電池の複雑な構造がスケールアップの際に大きな障害となる.この問題点を解決するため24年度は,電子・プロトン混合導電性膜を開発し,これを用いた内部短絡型燃料電池(膜触媒)を作製し,過酸化水素合成を実施した.電子・プロトン混合導電性膜の作製は,ナフィオン分散液(プロトン伝導性材料)と各種カーボン粉体(電子伝導生材料)を混合し,超音波撹拌することによりナフィオン・カーボンペーストを調製し,これを成膜することにより行った.この膜の両面にPt/C触媒を塗布して膜触媒を作製した.この膜触媒を隔膜反応器にセットし,片側に水素とヘリウム混合ガスを流通させ,反対側に透過してくる水素とヘリウム量を定量することにより,膜触媒の水素透過性,選択性を評価した.その結果,ナフィオンとカーボンファイバーVGCFを重量比1:10で作製したものが良好な水素透過性を有し,水素/ヘリウム比500以上の選択性を発揮することを見出した.この電子・プロトン混合導電性膜を用いて,還元反応場側に昨年度開発した過酸化水素合成用触媒を塗布し,酸化側にはPt/C触媒を塗布し,酸素と水素を各々導入した.ガス導入により自動的に水素が透過し,酸素と反応して,中性の過酸化水素水が生成することを見出した.現在のところ,過酸化水素濃度15wt%,過酸化水素選択率45%と,充分な反応成績を得ることができた.本手法を発展させれば,膜触媒を用いた過酸化水素の直接合成の実用化が期待できる.
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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