2011 Fiscal Year Annual Research Report
海洋再生可能エネルギー開発のための最適プラットフォームシステムに関する研究
Project/Area Number |
22360365
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
鈴木 英之 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 教授 (00196859)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
早稲田 卓爾 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 准教授 (30376488)
|
Keywords | 再生可能エネルギー / 洋上風車 / 新形式プラットフォーム / 応答解析プログラム / リスク評価 / 連鎖衝突 / ネルルギーポテンシャルマップ / リスクシナリオ |
Research Abstract |
わが国周辺海域における海洋再生可能エネルギーの資源の現状に関して、前年度の概略調査に引続き、検討の対象をわが国において有望と考えられる資源の中から、風、波、海流に絞ってポテンシャルマップの詳細化を行った。さらに発電装量の特性を考慮して、発電可能資源量のマップを作成した。 新形式プラットフォームに関しては、動揺・構造解析プログラムの開発を行った。さらにプラットフォームの水槽実験用模型を用いた検証実験を実施して、解析結果との比較を通じてプログラムの検証を行った。新形式プラットフォームの考案に関しては、複合利用の観点から新形式プラットフォームの概略提案を行った。各エネルギー源の特長を考慮して、単一浮体に各エネルギー源に対応する発電装置を複数搭載したプラットフォーム形式を提案し、動揺・構造解析プログラムを用いて成立性を検討した。さらに、これらを複数配置する方式と、単機能の発電装置を複数配置する方式について、経済性の観点から比較を行った。 一方、新形式プラットフォームの運用に係るリスクに関しては、沿岸域に設置されることの多い新形式プラットフォームについて、津波の影響が重要検討課題として上がってきたため、津波のシミュレーション計算と係留された浮体に対する影響の検討を行った。発電装置をファームで運用する場合の連鎖漂流事故リスクの評価解析プログラムの精度確認については、過去において実施された実験結果などを参考にして行うこととした。さらに、小型水槽の造波装置や水深など配置を調整して風路を作り、送風装置を設置して風洞機能を実現し、解析プログラム検鉦実験にそなえた。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究の大目標である、1)海洋再生可能エネルギーの資源量調査、2)新形式プラットフォームの検討、3)発電装置をファームで運用する場合の安全性・リスクの3項目に関しては、最初の2項目に関してはおおむね順調に進展している.一方、3項目目の安全性、リスクにの評価に関しては予定した実験が実施できないが、本研究で開発したシミュレーション法により成果を出している。また、緊急に提起された津波に対する安全性についても一定の検討結果を出すことが出来た。
|
Strategy for Future Research Activity |
平成24年度が最終年度であり、目標である1)海洋再生可能エネルギーの資源量調査、2)新形式プラットフォームの検討については、これまでの成果をまとめる作業をおこなう。3)発電装置をファームで運用する場合の安全性・リスクについては、シミュレーション法のさらなる高度化を図り、初期の目的は達成できる見通しである。
|
Research Products
(6 results)