2012 Fiscal Year Annual Research Report
光質制御による果樹の生理活性物質代謝および光応答機構の解明
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22380020
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
近藤 悟 千葉大学, 園芸学研究科, 教授 (70264918)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平井 伸博 京都大学, (連合)農学研究科(研究院), 教授 (00165151)
菅谷 純子 筑波大学, 生命環境科学研究科(系), 准教授 (90302372)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 光質 / 赤色光 / 青色光 / ブドウ / 植物工場 |
Research Abstract |
45Lコンテナに植栽の7年生のブドウ樹‘巨峰’を供試した。処理区としては①赤色LED照射区、②青色LED照射区、③無処理区の3区を設けた。各区4樹とし1樹あたり6果房とした。赤色光(660nm)あるいは青色光(450nm)の照射は全樹に当たるよう側面より行い、満開後25日(6月15日)から開始し、それぞれ日没後3時間および夜明け前に3時間行った。各光源から10cmの距離の光合成有効光量子束密度が50 micro mol/m2/sになるよう調整した。ABAおよびファゼイン酸(PA)濃度の測定は、GC-MS-SIM(SHIMADZU, QP-5000)により行い、ABAおよびアントシアニン代謝関連遺伝子の発現はリアルタイム定量PCRにより検討した。果実は処理後28日(ベレゾーン期)、処理後52日、および処理後74日(収穫期)にそれぞれ採取した。 収穫時における糖濃度は果皮および果肉とも、青色LED区で最も高くなり、次いで赤色LED区となった。一方、果房重、果粒重および果粒数などについては各処理区間で相違は見られなかった。果皮の内生ABA濃度は赤色LED区で処理後28日および52日に高く、PAも同様な結果となった。ネオキサンチン酸化開裂酵素(VvNCED1)およびABA8’水酸化酵素(VvCYP707A1)遺伝子の発現は赤色LED区で高くなり、内生ABA濃度と同様な結果となった。アントシアニン濃度は青色LED区で高く、次いで赤色LED区が続いた。VvmybA1の発現は青色LED区および赤色LED区で高くなった。以上の結果は夜間の赤色LED照射は内生ABA濃度に影響するが、必ずしもアントシアニン濃度とは一致しないこと、青色LED照射は内生ABAに及ぼす影響は大きくないものの、VvmybA1などアントシアニン合成に関連する遺伝子に影響することが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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