2012 Fiscal Year Annual Research Report
デジタル遺伝子発現解析による微細藻類CO2濃縮・水素発生関連遺伝子の同定と利用
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22380059
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
福澤 秀哉 京都大学, 生命科学研究科, 教授 (30183924)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山野 隆志 京都大学, 生命科学研究科, 助教 (70570167)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 光合成 / 微細藻類 / 緑藻クラミドモナス / バイオ燃料 / 炭酸固定 / 二酸化炭素 / 代謝工学 / 形質転換 |
Research Abstract |
微細藻類におけるデンプンや脂肪酸の合成を律速する要因であるCO2輸送の改良を目指して、無機炭素濃縮の調節因子と無機炭素輸送体を網羅的に探索した。培養中のCO2濃度を5%から0.04%に変化させた前後の細胞から経時的にRNAを抽出し、RNA-seq法による転写応答を調べた。30倍以上の発現誘導を示す新規な膜タンパク質遺伝子を7種類同定した。その中のヒトHCO3-/Cl-アニオンチャネルの相同性遺伝子について、過剰発現株の単離に成功した。無機炭素濃縮の調節に関わる因子としては、アデニル酸/グアニル酸シクラーゼ、リン酸化酵素、亜鉛フィンガードメインを持つタンパク質の遺伝子が、無機炭素濃縮のマスター因子CCM1の下流で誘導された。これらの調節因子と膜タンパク質遺伝子の情報は、無機炭素濃縮機構の強制発現や高効率の光合成を達成するために有用であると考えられる。低CO2条件で顕著に誘導されるミトコンドリア型炭酸脱水酵素CAH4のプロモーター配列を取得し、人工ルシフェラーゼ遺伝子と連結したキメラ遺伝子を保持する株5-54を取得した。本株は、低CO2条件でルシフェラーゼ活性が安定的に上昇した。CO2濃縮の制御に関わる制御因子の単離を目的として、5-54株からDNAタギングにより低CO2条件でルシフェラーゼ活性が低下する変異株を11株得た。その中には光依存的CO2ガス交換活性が低下する株が含まれていた。今後はこれらの変異株の原因遺伝子を同定することで、無機炭素濃縮を制御する新規な因子が同定できると考えられた。低CO2誘導性遺伝子の2個を同時に強制発現する株を作出したところ、特定の培養環境で光合成能が上昇するという予備的結果を得たので、更に検証を進めている。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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