2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22380062
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
木村 誠 九州大学, 農学研究院, 教授 (10204992)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
郷田 秀一郎 長崎大学, 工学部, 准教授 (00346587)
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Keywords | リボ核タンパク質 / X線小角散乱 |
Research Abstract |
超好熱古細菌(Pyrococcus horikoshii)リボヌクレアーゼP (RNase P)は、触媒活性をもつRNA(PhopRNA)と5種のタンパク質から構成されている。本研究では、PhopRNAの高次構造を塩基配列比較と既知の細菌RNase P RNAの構造情報に基づき推定し、そのモデル構造をX線小角散乱により検討した。 まず、既知のRNase P RNAの塩基配列の比較からPhopRNAの二次構造を再検討した。その結果、31%のヌクレオチドが塩基対を形成し16本のステム構造(P1~P16)を形成していること、さらにステム構造P12.2にK-turnモチーフが推定された。続いて、既知の真正細菌RNase P RNAの結晶構造情報とRNA構造作成プログラム(ERNA-3D)を用いてPhopRNAの高次構造モデルを作製した。PhopRNAは各ステム内やステム間の塩基対とスタッキング相互作用により、分子サイズ110Ax95Ax21Aの高次構造を形成していることが推定された。次に、PhopRNAの構造モデルを検証するために、PhopRNAの構造をX線小角散乱により解析した。その結果、PhopRNAのX線小角散乱曲線(ギニエプロット)はモデル構造のそれとよく一致し、X線小角散乱法により得られた構造と良く重なることが分かった。
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