2011 Fiscal Year Annual Research Report
サイプレス材精油の匂い刺激による代謝物質の網羅的解析と肥満抑制メカニズムの解明
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22380094
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
光永 徹 岐阜大学, 応用生物科学部, 教授 (20219679)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
志水 泰武 岐阜大学, 応用生物科学部, 教授 (40243802)
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Keywords | サイプレス / 交感神経 / 肥満抑制 / メタボロミクス / カテコールアミン / 褐色脂肪組織 / テルペノイド / 脂質代謝 |
Research Abstract |
昨年度は,マウスの肥満抑制効果に起因するサイプレス材精油成分を特定できたので,本年度はその成分を吸入することによる、脂質、糖、ホルモンおよび刺激精油成分の代謝過程をメタボロミクス解析により網羅的に行うとともに、交感神経活動の活動度と代謝産物の関係を調べ肥満抑制メカニズムの解明に関する以下の結果を得た。 1.精油の活性画分及び活性成分を吸入したマウスの血清、肝臓、白色脂肪組織および褐色脂肪組織についてメタボロミクス解析を受託依頼し、代謝物質の産生過程や量的把握および代謝経路マップを解析したところ、匂い刺激によって脂質代謝成分が変化すると予想したが,大きな変化は観察されず,活性成分の肥満抑制作用機序をメタボローム解析からは明らかできなかった。 2.特定された活性成分を麻酔下ラットに吸入した後、副腎支配迷走神経および肩胛骨周辺の褐色脂肪支配交感神経の活動度を神経生理学手法で計測し、神経活動の活性化が血清中のカテコールアミン類および脂肪組織の遊離脂肪酸の代謝に与える事を明らかにした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
サイプレス材精油の肥満因子抑制効果については繰り返し実験において確認できた。また精油に含まれる個々の成分の効果を調べ,どの成分がどの程度寄与するかを明らかにし,現象面の解明では当初の予定以上の結果が出ている。しかしながらメカニズムの解明に関してはホルモンの定量はできているが,メタボローム解析が当初予測した結果とならず,他の方法で脂質代謝機構を明らかにする必要がある。
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Strategy for Future Research Activity |
脂質代謝のメタボローム解析が当初予測した結果にならず,特にメカニズムの解明研究を遂行する為には他の手法が必要になる。今後は,マウスの血清および尿に含まれるカテコールアミン類,特にノルアドレナリンの定量を行い,ホルモンの分泌量と分泌時期および分泌場所等に着いて考察する予定である。
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Research Products
(6 results)
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[Journal Article] Flavonoid from Intsia palembanica as Skin Whitening Agent2011
Author(s)
Batubara, I., Darusman, L.K., Mitsunaga, T., Aoki, H., Rahminiwati, M., Djauhari, E., Yamauchi, K.
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Journal Title
Journal of Biological Science
Volume: 11(8)
Pages: 475-480
Peer Reviewed
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