2012 Fiscal Year Annual Research Report
最新のデータサイエンスに基づく養殖および種苗放流の遺伝的影響の実証的解明
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22380110
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Research Institution | Tokyo University of Marine Science and Technology |
Principal Investigator |
北田 修一 東京海洋大学, 海洋科学技術研究科, 教授 (10262338)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岸野 洋久 東京大学, 農学生命科学研究科, 教授 (00141987)
北門 利英 東京海洋大学, 海洋科学技術研究科, 准教授 (40281000)
濱崎 活幸 東京海洋大学, 海洋科学技術研究科, 准教授 (90377078)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 種苗放流 / 養殖 / 野生集団への影響 / アサリ / サワラ / マダイ / 種苗性 / 遺伝子発現 |
Research Abstract |
【アサリ】日本8カ所、中国4カ所から採集された1,200個体以上の標本の外部形態及び遺伝子データに基づき、有明海では初めに中国アサリ(仮称、外来種)♂が侵入してハイブリッド集団になっており、中国アサリ由来の遺伝子が約50%を占めることを明らかにした。 【サワラ】5,005個体の0歳魚(内551個体は放流魚)の体長と体重を解析し、環境収容量を超えて放流が行われた場合には放流魚は天然魚のバイオマスを置き換えたことを明らかにした。また、日本周辺の11海域から合計1,424個体の天然魚と香川県で生産された人工種苗230個体を収集し、ミトコンドリアDNA調節領域の塩基配列(861個体)とマイクロサテライトDNA 5遺伝子座(1,654個体)の遺伝子型を決定した。 【マダイ】愛媛県宇和海から養殖魚100個体と天然魚116個体、瀬戸内海東部の岡山県寄島から98個体を採集した。また、鹿児島湾から、天然魚60個体、放流魚36個体を、鹿児島県東シナ海側の江口から93個体を採集した。養殖魚と天然魚249個体の外部形態を計測・解析するとともに、マイクロサテライトDNA 5座位(584個体)の遺伝子型とミトコンドリアDNA COI領域の塩基配列(437個体)を決定した。 【データサイエンス】人工種苗と天然魚の質的差異とその発現メカニズムをとらえるには、内分泌と遺伝子発現の関連を明らかにすることが不可欠である。これらの関連を尤度ベースのグラフィカルモデルでとらえ、形質の背後にある分子レベルのメカニズムの全体像をとらえる新たな手法を開発した。適用例として、ベニザケを産卵期の河川遡上行動とともに追跡したデータとタイセイヨウサケを受精から孵化し浮上するまでの初期発生にそって追跡した公開データを解析した結果、内分泌が遺伝子発現を促し、それが行動を決定づける様子が明確に描かれた。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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