2010 Fiscal Year Annual Research Report
農林資源問題と農林資源管理主体の比較史的研究―国家・地域社会・個人の相互関係―
Project/Area Number |
22380120
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
野田 公夫 京都大学, 農学研究科, 教授 (30156202)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
白木沢 旭児 北海道大学, 文学研究科, 教授 (10206287)
足立 芳宏 京都大学, 農学研究科, 准教授 (40283650)
伊藤 淳史 京都大学, 農学研究科, 助教 (00402826)
大田 伊久雄 愛媛大学, 農学部, 教授 (00252495)
岡田 知弘 京都大学, 公共政策大学院, 教授 (60177053)
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Keywords | 農業史 / 農業経済学 / 農林資源 / 国土総合開発 / 総力戦体制 / 戦時食糧問題 / 戦争と農学 / 資源管理 |
Research Abstract |
研究開始にあたって、16人の共同研究者を、「国家レベルの比較(日本・ドイツ・アメリカ)」を中心課題にするグループと「日本帝国圏諸地域(満洲・中国東北部・南洋群島・樺太)の実態分析」を中心課題にするグループとにわけ、それぞれグループ内討議をすすめつつ、年に2回(7月、12月)の全体研究会に持ち寄り総括的な討議を深めるという体制をとった。 国内・国外での資料収集を積極的に実施した。日本国内については東京における中央諸機関所蔵資料の閲覧・複写と沖縄・北海道・茨城などの諸地域における資料の発掘と複写および聴き取り調査を実施した。ドイツについてはベルリン、エルフルトにおいて、アメリカについてはモンゴメリーおよびアトランタにおいて関連資料の調査と収集を行った。なお林業領域については、戦後改革を担当したアメリカ人フォレスターの目を通して日本林業問題を考えることを柱にしつつ戦前期におけるドイツ林学の影響も重視するという複眼的な方法をとることにした。 また基本的な関連資料の整備という観点から、近年戦時体制下の日本内地・植民地・満州・中国のまとまった経済史料が相次いで刊行されていることに鑑み、国内農村史資料とあわせて、『中国館蔵満鉄資料聯合目録』東方出版編(発売:イーステラ(株)、協調会史料『都市・農村生活調査資料集成II』(柏書房)を購入した。 研究会での報告・討議という点では、多くのメンバーが参加する京都大学農学研究科比較農史学演習において、若手研究者養成の意味もこめて申請テーマを演習課題とし継続的な議論を積み重ねてきた。また7月・12月の全体研究会で全体の論点の確認と各自の進行状況について報告を受け意見を交換した。また日本農業史学会および農業経済学会(双方とも当初平成23年3月開催予定だが、東日本大震災の影響のため同年6月に開催)において研究成果の発表と関連情報の収集を行った。繰り越し分はこのための旅費に相当する。
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Research Products
(5 results)