2010 Fiscal Year Annual Research Report
ウシ子宮内膜細胞におけるサーカデイアン振動の発生解析と機能解明
Project/Area Number |
22380152
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
服部 真彰 九州大学, 大学院・農学研究院, 教授 (60175536)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山内 伸彦 九州大学, 大学院・農学研究院, 准教授 (00363325)
宗 知紀 九州大学, 大学院・農学研究院, 助教 (90221340)
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Keywords | 代謝・内分泌制御 / 生物時計 / 繁殖 / 子宮 / 遺伝子発現 |
Research Abstract |
ウシ子宮内膜の上皮細胞および間質細胞でのペースメーカーの発振機構と機能を解明するために,入力系,ペースメーカー,出力系の3成分に分けて解析する.上皮細胞および間質細胞でのペースメーカーを高い精度でモニターする(項目1)入力系評価システムの構築,(項目2)ペースメーカー振動に影響する入力系因子の評価と検索,ならびに(項目3)ペースメーカー振動に呼応して振動的に発現する出力系遺伝子群の評価と検索を行って,さらに(項目4)出力系の検証のために,コア時計遺伝子をターゲットにしたRNA干渉による影響を調べる.項目1:(方法)培養間質細胞から総RNAを抽出し,RT-PCR法によって,間質細胞における時計遺伝子の発現を確認した.また,血清含培地の交換を行ってから4時間間隔で24時間に渡って,間質細胞から総RNAを抽出して逆転写,さらにreal-time qPCR法を用いてBESにおける時計遺伝子(Per1. Bmall)の発現量の変動を解析した.(結果)間質細胞における主要な時計遺伝子(Ror、Rev-erbα、Per1、Per2、Cry1、Bmall)の発現はRT-PCRによって確認された.Bmallの発現量に変動に有意な変化がみられた.(結論)ペースメーカーの発振を連続的に計測するために,ウシゲノムDNAから有意に概日変動を示したBmallのプロモーター領域を切り出して,pGL3プロモーターベクターに構築,そのベクターをBESに導入した後,そのルシフェラーゼ活性をリアルタイムでモニタリングすることにより,ペースメーカー発振の計測系を開発中である.項目2:(方法)培養間質細胞を血清あるいはデキサメタゾンで処理し,4時間間隔でmRNAを分離,real-time qPCR法を用いて時計遺伝子の発現量の変動を解析した。(結果)いずれの入力因子でも遺伝子の発現量に変動に有意な変化がみられた.(結論)ウシ子宮間質細胞でも時計遺伝子の振動的発現の実験的入力因子が同定された
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