2012 Fiscal Year Annual Research Report
小胞体ストレス応答シグナルによる糖・脂質代謝制御機構の解明とその臨床応用
Project/Area Number |
22390061
|
Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
親泊 政一 徳島大学, 疾患プロテオゲノム研究センター, 教授 (90502534)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三宅 雅人 徳島大学, 疾患プロテオゲノム研究センター, 特任助教 (30588976)
|
Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
|
Keywords | 小胞体 / ストレス / PERK / eIF2α / 糖代謝 / 脂質代謝 / 体内時計 |
Research Abstract |
小胞体ストレス応答の破綻により小胞体に蓄積する異常タンパク質は、糖尿病などさまざまな疾患の原因として注目されている。小胞体ストレス応答経路の中で、PERK経路は翻訳抑制と転写誘導を介して制御する複雑な応答である。その解析のために作製されたPERKノックアウトマウスは膵β細胞障害で糖尿病となる一方、PERKの下流であるeIF2αリン酸化部位のノックイン変異マウスは膵β細胞障害があるにも関わらず糖新生障害で低血糖と全く逆の表現型を示した。この複雑な表現型からPERK経路はこれまで知られていない代謝制御機構を持つことが明らかとなったが、これらのマウスは重篤な糖尿病や低血糖により生後すぐ死亡するので、さらなる解析が困難なことが技術的な問題点であった。この問題点を克服するために申請者らは肝臓、膵β細胞、骨格筋細胞、脂肪細胞特異的かつ人工リガンド依存的にPERKを活性化してeIF2αをリン酸化するトランスジェニックマウスの作製を行った。 肝細胞特異的なeIF2αリン酸は糖脂質代謝を制御し、膵β細胞特異的なeIF2αリン酸はインスリン分泌の制御に、脂肪細胞特異的なeIF2αリン酸は、脂質蓄積とエネルギー消費に、骨格筋特異的なeIF2αリン酸は、エネルギー消費の制御に働くことをそれぞれ見いだした。この分子メカニズムを明らかにするためマイクロアレイで網羅的な遺伝子発現解析を行い、分子機構を同定することができた。その結果を現在、論文投稿準備中である。
|
Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(20 results)