2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22390066
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Research Institution | Health Sciences University of Hokkaido |
Principal Investigator |
新川 詔夫 北海道医療大学, 学長 (00111170)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
太田 亨 北海道医療大学, 個体差健康科学研究所, 准教授 (10223835)
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Keywords | 遺伝学 / 遺伝子 / ヒトゲノム / ヒト正常形質 / 遺伝形質 / 多型 / 連鎖解析 / 関連解析 |
Research Abstract |
ヒトの古典的正常2型性形質のうち、巻き舌/平舌、前毛髪線中央突出/平坦前毛髪線、右/左組み手、右/左組み腕、耳垂付着/非付着、一重/二重まぶたについて、北海道内3施設から成人日本人計174名を集積し、インフォームドコンセントを得て、各表現型の頻度を算出した。このとき、いずれの表現型か判定が困難なものは算定から除外した。その結果、巻き舌は63.6%、前毛髪線中央突出(富士額)は47.5%、右組み手は44.5%、右組み腕は53.8%、右一重まぶたは31.4%、左一重まぶたは33.6%であった。耳垂付着型は判定自体が困難i個体が多かったため全て算定しなかった。 算定した上記表現型を規定する遺伝子(群)を同定するため、3施設中2施設から集積した被検者から採血後、DNAを抽出しサンプルとした。自動ジェノタイピングが可能なアフィメトリクスSNP5.0を用いてゲノムSNPsとの関連解析(GWAS)を行った。結果として、巻き舌/平舌、組み手および組み腕について、優性遺伝と仮定した場合、危険値(p)く10^<-5>以下を示す3種、2種および2種のSNPsを同定した。劣性遺伝と仮定した場合の関連SNPは同定できなかった。他の表現型に関しては有意差を示すデータが得られなかった。 今後は候補領域について他の1施設からの試料におけるGWASで再現性を確認し、さらに同表現型の家系例を用いたマイクロサテライトマーカーによる連鎖アレルタイピングを行い候補SNPの伝達を確認し、加えてハプロタイプ解析で連鎖領域を特定する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
解析に必要なサンプル採取が当初、ボランティアを予定していたが、見込み違いで研究者が所属する大学学生のボランティアの申し出が全くなく、そのための初年度の遅れがひびいている。家系サンプルの採取も遅れている。23年度に3施設からのサンプルが得られたので、研究を加速させて最終年度には結論を出したい。
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Strategy for Future Research Activity |
(1)収集試料の問題点:収集試料は原則的に連結不可能試料であり、解析したデータに疑問があっても原点に戻れない。これは大量試料の収集で解決する心づもりである。 (2)偽陽性データの解析:今年度得た候補領域データが偽陽性である可能性がある。これを確かめるために、各表現型(とくに巻舌/平舌)の家系例を集積し、候補領域の連鎖解析を行う。また、巻舌/平舌の若干名においてエクソーム解析を行い、同様の領域であることを確認する。
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Research Products
(3 results)