2011 Fiscal Year Annual Research Report
都市部一般住民における代謝性疾患と頸動脈硬化の進展に関する追跡研究
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22390138
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Research Institution | National Cardiovascular Center Research Institute |
Principal Investigator |
小久保 喜弘 独立行政法人国立循環器病研究センター, 予防健診部, 医長 (20393217)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 敏子 独立行政法人国立循環器病研究センター, 心臓血管内科, 医長 (70533008)
神出 計 大阪大学, 大学院・医学系研究科, 講師 (80393239)
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Keywords | 頸動脈硬化 / 代謝性疾患 / 追跡研究 / 危険因子 / 地域住民 |
Research Abstract |
吹田研究で本研究に同意した3,446名を対象とした。頸動脈エコー検査にて内膜中膜複合体厚(IMT)を測定し、平均IMT、最大IMT、狭窄(頸動脈の面積狭窄率≧25%)を頸動脈硬化の指標とした。血清クレアチニン値により糸球体濾過率(eGFR)を計算し、60未満を慢性腎障害(CKD)と定義した。血糖、eGFR(CKD)とIMT・狭窄の関連を、血圧カテゴリーを含むリスク因子にて調整した共分散分散およびロジスティック回帰モデルを用いて解析した。平均・最大IMTは女性DM型、男性境界型、DM型で有意に厚かった。狭窄は血糖正常型に対しDM型でオッズ比1.7、至適血圧群に対し高血圧群で1.5だった。血糖と血圧カテゴリーの狭窄に対する交互作用が有意なことから、血糖と血圧高値が重なると頸動脈硬化がさらに進展していることがわかった。また、最大IMT値はeGFRの低下に伴い、女性では有意に厚く、男性でもその傾向を認めた。25%以上狭窄もeGFRの低下に伴い増加し、eGFR<50群の危険度は1.9倍であった。CKDの有無と血圧カテゴリーの組み合わせの検討では、最大IMT値は、高血圧群で有意に厚く、男性では正常高値血圧・CKD群、女性では高血圧・CKD群で最も厚かった。狭窄は正常高値血圧・高血圧群で多く、CKD群で顕著であった。以上のことより、都市部一般住民において、糖尿病、CKDは頸動脈硬化の独立した危険因子であり、正常高値血圧、高血圧群でさらにIMT値が進展していた。頸動脈硬化症の予防には、血糖、腎機能のコントロールばかりではなく血圧のコントロールが重要であるごとがわかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
軽動脈硬化症や頸動脈の内膜中膜複合体(IMT)に影響を与える代謝性疾患などの危険因子の研究は、海外の学会や国内学会に発表して、論文を投稿するところで、3年目はそれを縦断的にみて頸動脈効果の進展具合との関係を見ていく予定であるので、ほぼ予定通りであるといえる。
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Strategy for Future Research Activity |
3年目は、2年目に出した成果を踏まえて、縦断データを用いて、代謝性疾患がIMTの進展をより進みやすくするのかどうか検討する。
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Research Products
(7 results)