2012 Fiscal Year Annual Research Report
クロマチンリモデリングを介したABO式血液型遺伝子の発現調節機構の解明
Project/Area Number |
22390140
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
小湊 慶彦 群馬大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (30205512)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中島 たみ子 群馬大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (40008561)
佐野 利恵 群馬大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (70455955)
浅尾 高行 群馬大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (40212469)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | ABO式血液型遺伝子 / エンハンサー |
Research Abstract |
ABO式血液型は個人識別に重要な指標として法医学、犯罪鑑識において利用されている。しかしながら、細胞特異的発現、コード領域に変異を伴わない亜型等の原因は未だ解明されていない。これらを解明するため、ABO式血液型遺伝子の転写調節機構を調べてきた。近年、転写調節領域を示唆するDNase I hypersensitive site (DHS)やクロマチン修飾がゲノムワイドに示され、ABO遺伝子周辺にいくつかのエンハンサー候補が示唆されている。我々はABO遺伝子の周辺約35kbについて、DHSを含む6箇所の領域をPCR増幅若しくはゲノムDNAクローンHG-1から準備し、それらをプロモーター領域上流に組み込んだレポータープラスミドを作製した。それらを赤白血病細胞K562、胃がん細胞KATOIII、胚線維芽細胞OUMS-36T-1に遺伝子導入した。ルシフェラーゼアッセイにより各領域における転写活性を調べたところ、ABO遺伝子第1イントロン内の+5.8 kb siteに転写活性化領域を見出した。また、その活性は赤血球系細胞特異的であった。そこで、赤血球上では抗原量が減少しているが、分泌液中ではその量に変化がない、血液型亜型Bmにおいて第1イントロンの構造を解析することとした。Bm及びABm型112人及び正常血液型1005人から、同意を得てDNAを採取した。本研究は群馬大学医学部倫理委員会で承認済である。Bm型の+5.8 kb siteの転写活性化領域周辺を数種類のプライマーでPCR増幅した結果、Bm型では第1イントロンの転写活性化領域を含む約5.8 kbが欠損していることが判明した。Bm及びABm型112例中111例に同様の欠損が認められ、1例にはその欠損が認められなかった。以上より、+5.8 kb siteが赤血球系細胞においてエンハンサーとして機能している可能性が示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(11 results)