2010 Fiscal Year Annual Research Report
同所移植ヒト悪性胸膜中皮腫モデルを用いた新規抗血管新生療法の探索
Project/Area Number |
22390166
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
曽根 三郎 徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 教授 (40145024)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西岡 安彦 徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 准教授 (70274199)
柿内 聡司 徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 准教授 (50380100)
後東 久嗣 徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 講師 (00437641)
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Keywords | 悪性胸膜中皮腫 / 同所移植モデル / 血管新生 / マイクロアレイ |
Research Abstract |
われわれはこれまでの検討で、悪性胸膜中皮腫(MPM)の進展においてVEGFが重要な役割を果たしていること、VEGF単独阻害では短期間で耐性化がみられることを報告している(Cancer Sci 2006, Clin Cancer Res 2007, 2009)。またその機序としてVEGF以外の血管新生シグナルへのスイッチが示唆されることから(Front Biosci. 2011)、本研究ではMPMの進展に伴う複雑な血管新生メカニズムの病態解明と、血管新生阻害剤の耐性化克服を目指した新規治療の開発を目的としている。 本年度はまず、MPM細胞株14株の網羅的遺伝子発現プロファイルを取得した。また、これらの細胞株の培養上清を回収、VEGF中和抗体を添加し、VEGF抑制下での血管内皮細胞株のtube formation活性を検討した。このようにして得られたTube formation活性や、invasion assayにより得られた浸潤能など各細胞株の特性と、遺伝子発現プロファイルとの相関解析およびクラスター解析によって、MPMの進展に関わる遺伝子群を同定した。現在、siRNAによるノックダウンおよび、遺伝子導入による過剰発現によって実際にこれらの遺伝子がMPM細胞の浸潤能や血管新生に関わるか検討を行っている。 また、新規フッ化ピリミジン系薬剤であるTS-1の血管新生抑制効果が報告されていることに着目し、MPMにおける本薬剤の有効性を、同所移植モデルを用いて証明し報告した(Cancer Chemother pharmacol. 2010)。 さらに、ヒトMPM細胞株同所移植モデルにおいて抗VEGF抗体投与下での遺伝子発現プロファイルの経時的変化を評価するため、腫瘍組織の採取を行った。現在網羅的遺伝子発現解析を行っており、次年度はVEGFシグナルにかわる新たなパスウェイの同定を目指す。
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Research Products
(31 results)
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[Presentation] 肺がん2010
Author(s)
曽根三郎
Organizer
第48回日本癌治療学会学術集会
Place of Presentation
グランドプリンスホテル京都(京都府)
Year and Date
2010-10-29
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