2012 Fiscal Year Annual Research Report
歯髄細胞の分化におけるシグナルネットワークの新しいパラダイムの構築と臨床への展望
Project/Area Number |
22390357
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
川島 伸之 東京医科歯科大学, 医歯(薬)学総合研究科, 助教 (60272605)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
坂本 啓 東京医科歯科大学, 医歯(薬)学総合研究科, 助教 (00302886)
勝部 憲一 東京医科歯科大学, 医歯(薬)学総合研究科, 講師 (20233760)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 歯髄細胞 / 象牙芽細胞 / 細胞分化 / 分化制御 / 分化促進 |
Research Abstract |
歯科保存学において、MI(Minimum Intervention)の概念が定着しつつある現状であるが、こと歯内療法においては、炎症の進行した歯髄組織は除去せざるを得ない。歯髄の再生分化を誘導することは、歯の長期保存の観点からも重要である。申請者らはこれまでに、Notchシグナルが歯髄細胞分化に重要であることを明らかにしてきた。さらに、Notchシグナルの下流に存在する様々な因子(Sp7など)がいくつか明らかになった。今回これらのシグナルを統合的に解析し、その結果をもとに、歯髄再生を図るのが本研究の目的である。 これまでに、筋肉を形成する筋芽細胞分化におけるマスター遺伝子と言われているMADS-box型転写調節因子のMef2cおよび骨芽細胞分化におけるマスター遺伝子であり Sp/KLFファミリーに属するSp7が、象牙芽細胞分化を正の方向に制御していることを明らかにした。これらの正の方向に制御する因子とともに、負の方向に制御する因子が存在し、そのバランスで象牙芽細胞分化は制御されているはずである。今回、歯根膜に特徴的に存在するPeriostinが象牙芽細胞分化を負の方向に制御することが明らかになった。またすでにNotchシグナルも象牙芽細胞分化を負の方向に制御することを報告している。これらの因子のバランスにより、歯髄細胞は象牙芽細胞への分化が促進あるいは制御されているものと推察される。さらに、歯髄組織の再生にあたり、これらの因子を用いての歯髄組織の中心部における非石灰化、周辺部における硬組織誘導といった異なる方向での分化誘導が可能かもしれない。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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