2010 Fiscal Year Annual Research Report
三叉神経ニューロンの過敏化に対する新規治療法の開発
Project/Area Number |
22390365
|
Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
松香 芳三 岡山大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 准教授 (90243477)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
窪木 拓男 岡山大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (00225195)
山本 由弥子 岡山大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助教 (20403496)
|
Keywords | 三叉神経障害性疼痛モデル / 神経節細胞 / 疼痛行動 / 知覚神経節 / 改良A型ボツリヌス毒素 / 遊離 / 神経内走行 |
Research Abstract |
1.三叉神経内の改良A型ボツリヌス毒素(BoNT/A)の軸索輸送 BONT/Aは重鎖(Hc)と軽鎖(Lc)から構成されており、Hcがシナプス小胞内への取り込み時に働く。BoNT/A-Hcをピンポイントで蛍光標識するため、BoNT/A-HcのN-末端を蛍光標識した。 生後7日目のラットから三叉神経節細胞を分離し、蛍光色素で標識したBoNT/A-Hcで10分間培養した後、BoNT/A-Hcの神経節細胞内への取り込みを観察した。 その結果、蛍光色素単独を投与したものでは細胞内に色素が取り込まれなかったが、蛍光標識したBoNT/A-Hcは細胞内に取り込まれていた。また、三叉神経節細胞内へBoNT/Aが取り込まれる際のSV2 protein receptorの関与を確認するため、20μg/mlの濃度のSV2A、SV2Cの各抗体、Negative controlとしてIgGおよび同量のPBSを培養液中に添加した。30分および50分後に、蛍光標識したBoNT/Aの重鎖を培養液へ加えたところ、SV2抗体がレセプターを阻害し、BoNT/A-Hcの取り込みが抑制されたことが観察された。 2.BoNT/Aによる三叉神経節におけるSNAP-25タンパクの切断 BoNT/AとSNAP-25を共培養し、BoNT/AがSNAP-25を切断するのかをWestern blotにより観察するための準備を行っている。 3.三叉神経障害性疼痛モデルにおける温熱刺激(疼痛刺激)に対するBoNT/A投与後の変化 三叉神経障害性疼痛モデル作製後の疼痛反応、ならびにBoNT/A投与後の温熱刺激に対する鎮痛効果を観察するための準備を行っている。 4.末梢神経障害性疼痛モデルの知覚神経節にBoNT/Aを直接投与することによる鎮痛反応 BoNT/Aが知覚神経節で作用することを確認するため、後根神経節にBoNT/Aを直接投与するための準備を行っている。
|
Research Products
(7 results)
-
-
[Journal Article] Peripheral administration of Botulinum toxin type A decreases exaggerated neurotransmitter release and reverses neuropathy-induced gene expression changes in trigeminal ganglia2010
Author(s)
Kumada A, Matsuka Y, Kitamura Y, Spigelman I, Ishihara Y, Yamamoto Y, Hikasa T, Sonoyama W, Kamioka H, Yamashiro T, Kuboki T, Oguma K
-
Journal Title
http://posters.f1000.com/Conferences?confID=3§ ID=null&posterID=266.12
-
-
-
[Presentation] Pepripehral administration of Botlinum toxin type A neurotoxin reverses trigeminal thermal hyperalgesia2010
Author(s)
Kumada A, Matsuka Y, Spigelman I, Neubert JK, Nolan TA, Yamamoto Y, Sato K, Watanabe K, Yamamoto K, Murakami K, Kuboki T, Oguma K
Organizer
Asian Academy of Craniomandibular Disorders
Place of Presentation
Hakata
Year and Date
2010-10-03
-
[Presentation] 電子痛覚測定装置による歯根膜感覚の客観的評価の検討2010
Author(s)
平井真也, 小川匠, 松香芳三, 重田優子, 安藤栄里子, 平林里大, 井川知子, 笠間慎太郎, 福島俊士, 窪木拓男, G.T.Clark
Organizer
日本顎関節学会
Place of Presentation
東京
Year and Date
2010-07-25
-