2013 Fiscal Year Annual Research Report
ナノレベル骨微細構造解析によるインプラント荷重条件の解明
Project/Area Number |
22390368
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
澤瀬 隆 長崎大学, 医歯(薬)学総合研究科, 教授 (80253681)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柴田 恭明 長崎大学, 医歯(薬)学総合研究科, 助教 (80253673)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 生体材料 / インプラント / 骨質 / 配向性 / 荷重 |
Research Abstract |
インプラントの荷重条件はオッセオインテグレーションの達成と長期的維持のための重要なファクターの一つとされている。しかしながら荷重に対する骨組織応答の評価はいまだ明確な指針が得られていない。本研究では、骨組織ハイドロキシアパタイト結晶の配向性に着目し、インプラント周囲骨の微細構造を意識したナノレベルの質的解析を行うことで、バイオメカニカルな視点から材料工学的手法でインプラント周囲骨と力学機能の相関を解明することを目的とした。 インプラントへの荷重付加に対する骨組織応答の評価は、組織化学的評価,骨形態計測学的評価、骨組織ハイドロキシアパタイト結晶の配向性に着目したX線回折によるc軸配向性解析、ならびにマイクロCTによる骨組織3次元的画像解析を併用し、多方面から検討し、またこれまでの動物実験の標本作製を行うとともに,標本の評価、解析結果のまとめと考察を行った。さらに教室に導入された有限要素法を応用し、実際の動物から得られたCTデータを取り込み、vivoでの荷重がインプラントー骨界面にどれほどのひずみを生じるかについて、算術的に計算し考察に加えた。また研究代表者の所属する教室で新たに購入した偏光顕微鏡を用い、コラーゲンの配行性を定量化し、c軸配向性の相関を検索している. それによると、メカノスタットセオリーに基づく一定範囲のひずみをもたらす、一定量および頻度の荷重は、インプラント周囲骨の形成を著しく促進し、さらにインプラント周囲のハイドロキシアパタイトならびにコラーゲン配向性に影響を与えることが示された。またハイドロキシアパタイトとコラーゲン配向性は、正の相関を示し、経時的ならびに荷重の方向によっても変化することが示された。本研究結果はインプラント周囲骨の骨質の重要性を強く示唆するもので、今後機能下でのインプラントの動態を明らかにすることに大きく寄与するものである。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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