2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22390372
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
山本 朗仁 名古屋大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (50244083)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 神経再生 / 歯髄幹細胞 / 性状解析 / 脊髄損傷 / 低酸素脳症 / パーキンソン病 |
Research Abstract |
歯髄幹細胞の性状解析を行い神経系譜に近い性状を示す細胞集団であ ることを明らかにした。歯髄幹細胞を効率的にドーパミン神経細胞に分化誘導することに成功した。ラットパーキンソン病モデルを制作し、ドーパミン産生細胞に分化したヒト歯髄幹細胞を線条体に移植し、神経機能改善を確認した。さらに未分化な歯髄幹細胞をラット完全脊髄切断モデルに移植し治療効果を検証した。歯髄幹細胞移植群は、脊髄損傷による細胞死、軸索や髄鞘の破壊を効率よく抑制した(神経保護効果)。損傷した中枢神経の軸索は再生しないことが知られている、損傷部周囲グリア瘢痕の活性化アストロサイトが産生するコンドロイチン硫酸プロテオグリカンによる軸索伸張阻害効果によるところが大きい。歯髄幹細胞は、コンドロイチン硫酸プロテオグリカンによる軸索伸張阻害効果に対して拮抗作用を発揮することで切断した軸索の再生を促すことを見いだした。また移植した歯髄幹細胞は脊髄損傷環境下においてオリゴデンドロサイトに特異的に分化することを見いだした。歯髄幹細胞移植による脊髄損傷ラットの機能改善は骨髄間葉系幹細胞や線維芽細胞移植群と比べて著しく優れていた。我々は、さらに歯髄幹細胞をマウス新生児脳室周囲白質軟化症モデルに移植、あるいは歯髄幹細胞の無血清培養上清をし治療効果を確認した。細胞移植でも培養上清投与でも同様の高い神経機能の回復を確認した。遺伝子発現解析から歯髄幹細胞は損傷脳の組織破壊型炎症反応を抑制することで高い治療効果を生み出すことを見いだした。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(7 results)