2011 Fiscal Year Annual Research Report
現代社会が求める新たな保健師像と専門能力:自殺予防と地域・職域活性化支援を中心に
Project/Area Number |
22390448
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
錦戸 典子 東海大学, 健康科学部, 教授 (10172644)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山崎 恭子 東海大学, 健康科学部, 准教授 (70347251)
三橋 祐子 東海大学, 健康科学部, 助教 (10580813)
白石 知子 中部大学, 生命健康科学部, 准教授 (60275154)
掛本 知里 東京有明医療大学, 看護学部, 准教授 (60254562)
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Keywords | 保健師 / 専門能力 / コンピテンシー / 育成方策 / 行政保健師 / 産業保健師 |
Research Abstract |
初年度に引き続き、現代社会が求める保健師像と、そのために必要な専門能力、段階的な育成ビジョンに関する実践に根ざした枠組みを構築するために、継続的な共同研究体制を確立した企業における様々な情報収集と検討に基づいて、産業保健師に求められる専門能力(コンピテンシー)を明らかにするとともに、現状の育成プログラムの強化方策を検討した。 また、産業保健の場で働く保健師(産業保健師)に必要な専門能力(コンピテンシー)をより汎用化し、一連の資質・知識・技術等について明確化・構造化することを目指し、熟練産業保健師への個別インタビュー、ならびにフォーカス・グループ・インタビュー調査を実施した。その結果、産業保健師としての活動の特徴、ならびに、そのために必要な専門能力(コンピテンシー)を明らかにできつつある。 一方、行政保健師に求められる役割の1つに、地域自殺対策やその他の地域・職域連携推進事業の企画・運営があるが、いくつかの自治体において、それらの実施状況の参加観察を行った。また、地域・職域連携活動において行政保健師が行っている役割やその成果、および困難・課題等についての聞き取り調査、ならびに全国的な質問紙調査を実施した。今後さらに、本活動の遂行に必要な専門能力(コンピテンシー)とその育成方策の観点から、データの再整理を試みる予定である。 これらの調査結果に加えて、次年度以降も産業保健師ならびに行政保健師に必要な専門能力(コンピテンシー)についての調査を継続し、さらにそれらの比較分析を詳細に行うとともに、より多くの実践者・研究者に協力を得て妥当性の検証を行い、保健師として求められる専門能力と育成方策について整理していく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
分担研究者4名のうち1名が半年間の育児休暇を取得、さらに別の2名が入院加療を伴う病気療養を行った(うち1名は半年以上の長期療養を要した)ため、研究計画の一部ならびに論文作成についての進捗が、当初予定よりやや遅れ気味である。次年度は研究人員の体制が整う予定であり、遅れを取り戻したいと考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
いくつかの調査を並行して実施しているので、それらの情報を統合しながら、さらに研究の推進を図っていく予定である。また、地域保健ならびに産業保健の各々の実践の場での研究協力者をさらに拡大して、現代社会の実情に合った保健師の専門能力(コンピテンシー)の明確化とその育成方策づくりに遭進したいと考えている。
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