2010 Fiscal Year Annual Research Report
アラブ的人間関係のグローバル展開-先発グローバリズムの研究
Project/Area Number |
22401045
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Section | 海外学術 |
Research Institution | Kyoto Bunkyo University |
Principal Investigator |
奥野 克己 京都文教大学, 人間学部, 教授 (90250018)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
堀内 正樹 成蹊大学, 文学部, 教授 (10209281)
宇野 昌樹 広島市立大学, 国際学部, 教授 (40347612)
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Keywords | アラブ / 中東研究 / ネットワーク / 移動 / グローバル / 多国籍 |
Research Abstract |
研究1年目の今回は<基礎調査>と位置づけられ、具体的な活動は次のとおりであった。 ◆ 研究検討会議(第一回)開催:(場所)京都文教大学(期間)平成22年7月17日~18日(内容)今年度および今後の計画に関する検討(参加者)奥野、堀内、宇野 ◆ 奥野;エジプト、スーダンおよびオランダ。平成22年8月18日~9月23日(37日間)。カイロおよび北スーダン・ヌビア地方にて、「同郷者互助組織」成員の両地域間における移動実態について調査をした。ハルツームでは、コプト教会を通してコプト・キリスト教徒の人口動態に関する資料収集を行った。アムステルダムでは、モスクにおいてアラブ系移民に関する予備的調査を行った。 ◆ 堀内;モロッコおよびフランス。平成22年8月23日~9月12日(21日間)。ラバトではラマダーン(断食月)音楽祭参加の音楽家から移動とネットワークに関する情報収集を行った。パリのアラブ世界研究所では研究者と意見交換し、アラブ音楽関連の資料を入手した。 ◆ 宇野;シリア、レバノンおよびドイツ。平成22年8月3日~9月2日(31日間)。ダマスカスではマクハー(喫茶店)に見られるクルド人コミュニティついて、レバノンではドゥルーズ派の村落と南米アルゼンチンとの移動実態について調査を行った。フランクフルト大学、ハイデルベルク大学では、クルド問題に関する資料を収集した。 上記一連の活動は、中東・アラブ世界に発した「先発グローバリズム」を支える人的ネットワークの現状解明をめざすものであり、その解明は現在のグローバリズム(本研究では「後発グローバリズム」)の猛威を前にして有効な診断と処方箋を見出せないでいる人文・社会科学に新たな突破口を提供できる可能性をもつと確信される。
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Research Products
(6 results)