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2010 Fiscal Year Annual Research Report

多細胞生物萌芽期の生態系と酸素環境の激変解読

Research Project

Project/Area Number 22403016
Section海外学術
Research InstitutionTohoku University

Principal Investigator

海保 邦夫  東北大学, 大学院・理学研究科, 教授 (00143082)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 大庭 雅寛  東北大学, 大学院・理学研究科, 助教 (40436077)
Keywords原生代 / 全球凍結 / エディアカラ生物群 / 環境変動 / 溶存酸素
Research Abstract

初年度の地質調査を予定通り行い、堆積有機分子の分析を行った。オーストラリアのキンバレー地域で、8月に20日間に渡る調査を行った。下位より、漂礫岩、炭酸塩岩、泥岩、砂岩、泥岩、砂岩、泥岩/漂礫岩、炭酸塩岩、泥岩、砂岩、泥岩の順に堆積していたことがわかった。2層の漂礫岩層は2度の氷期を示す。下位の漂礫岩層は地球全体が凍結(全球凍結)したといわれている約6億3000万年前の氷期に相当する。漂礫岩層直上の炭酸塩岩は、海洋の氷が融けたため、全球凍結時に大気中に蓄積した二酸化炭素が、海洋に溶けた結果堆積したと考える説がある。この気候変動の有無を検証するためと、生物相の変化を捕らえるために、約250の堆積岩試料を採取し、東北大学へ郵送した。また、調査中に、最下位と最上位の砂岩層から生物の痕跡の可能性があるものを多数発見した。帰国後、漂礫岩、炭酸塩岩、泥岩の全層準から約30試料を選び、堆積有機物分析を行った。その結果、数種類の有機分子をほとんどの試料から検出した。その結果、溶存酸素環境を示す有機分子指標は、下位の炭酸塩岩については、酸化環境が卓越していたことがわかった(予想通り)。現在さらに約30試料が分析中であるので、これらのデータが得られると、全球凍結時から温暖期に渡る溶存酸素環境変動の全体像が見えて来るであろう。また、炭酸塩中の硫酸塩の硫黄同位体比分析を数試料行い、妥当な値を得た。現在、他の試料について分析処理を行っている。これらの分析過程で、堆積岩中に化石様構造を数点発見した。これらに、堆積岩薄片観察も加えて、生物相の復元を試みる。本年6月までに炭素同位体比・硫黄同位体比・堆積有機分子の環境指標の変動と生物相の変動の概要をつかみ、本年7月にキンバレー地域で調査を行い、補足試料採取と生物相の観察を行う。

  • Research Products

    (1 results)

All Other

All Remarks (1 results)

  • [Remarks]

    • URL

      http://dges.es.tohoku.ac.jp/kaiholab/kaihoflametophtml

URL: 

Published: 2012-07-19  

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