2011 Fiscal Year Annual Research Report
スマトラ島沖地震被災地における都市部近郊の大規模再定住地の居住環境に関する研究
Project/Area Number |
22404017
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Research Institution | Nara Women's University |
Principal Investigator |
山本 直彦 奈良女子大学, 生活環境学部, 准教授 (50368007)
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Keywords | スマトラ沖地震 / バンダアチェ市 / 復興住宅 / インドネシア / 再定住地 / パンテリーク / 津波 |
Research Abstract |
年次進行では、23年度は、バンダアチェ市およびその近郊に建設された再定住地につい現地調査する計画であった。これに沿って、昨年9月にバンダアチェ市郊外の丘陵部に位置するヌーフン地区に建設された中国慈善協会の再定住地で調査を行った(山本直彦+田中麻里(連携研究者))。まず、【調査1】600戸余りの恒久住宅に住まう世帯に全数質問紙調査を行った。次いで、【調査2】中国慈善協会の再定住地のうちの1ブロックで詳細な聞き取り調査と増改築状況の記録を行った。【調査1】では、(1)住所、(2)世帯主の名前、(3)従前の居住地の場所、(4)従前住居の所有状況(自宅か賃貸か)、(5)再定住地に転入する前の仮設居住地の場所、(6)再定住地に転入する際の応募方法などである。回収率は、再定住地全体で、50%弱であった。従前居住地が判明した世帯240戸のうち170戸が、被災後に市内から転入していた。また、全体で184戸が被災前は借家住まいだったと回答した。【調査2】は、上記の質問紙調査の回収率が比較的高く、かつ、バンダアチェ市内からの転入者が多いブロックで行った。【調査1】聞き取り項目は、家族構成、再定住地に転入した理由、時期、被災後から転入までのプロセス、頼母子講や宗教行事への参加への有無など、買い物や学校へのアクセスといった再定住地の生活や新たなコミュニティへ定着プロセスを調べることに重点を置いた。この聞き取り調査結果については、現在、整理・検討中である。また、各部屋の家具配置を含んだ恒久住宅平面図の記録を行った。以上の調査は、現地のシャクワラ大と共同で行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
初年度に市内の再定住地、二年度目に市外の再定住地の調査を行うスケジュールは達成された。
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Strategy for Future Research Activity |
研究計画通りに、今年度は、初年度に調査した再定住地で経年変化についてデータを集める。問題点は特になし。
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Research Products
(2 results)