2010 Fiscal Year Annual Research Report
スラムコミュニティにおけるマネジメント型開発の研究
Project/Area Number |
22404019
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Section | 海外学術 |
Research Institution | Toyo University |
Principal Investigator |
藤井 敏信 東洋大学, 国際地域学部, 教授 (50165338)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
秋谷 公博 東洋大学, 国際地域学部, 助教 (60511459)
川澄 厚志 東洋大学, 国際地域学部, 助教 (00553794)
小早川 裕子 東洋大学, 地域活性化研究所, 客員研究員 (90459842)
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Keywords | コミュニティ開発 / スラム / マネジメント / アジア都市域 / 住環境整備 |
Research Abstract |
コミュニティの組織的な活動の展開事例の収集を、タイ、モンゴル、フィリピン、台湾を調査対象地としておこなっている。 これまでの研究経過は次の三点にまとめられる。 第一に、モンゴル・ウランバートルを対象に、従来、遊牧生活においては適切な移動型住居であったゲルが定住住居としてウランバートルの外延部に集積してスラム化し、都市整備上大きな課題となっていることに対し、その実態を調査するとともに、マネジメント型の開発を導入することによる持続的な都市形成の可能性について考察している。 第二に、フィリピン・セブのスラムルズでの調査により、コミュニティの開発には段階的な3つの過程(土地取得→地域活動の展開→総合計画の自主的な策定)があり、そのプロセスが結果として持続的な発展につながる社会関係資本の蓄積を招いていることを考究している。 第三に、バンコクのスラム地区ボンガイやタイ南部のガオセン地区のコミュニティを対象にしている。従来はコミュニティ全体をひとまとまりとした開発がなされることが多いが、これに対し、住民の小規模な組織化によりアプローチするボトムアップ型の開発方式は、有効な開発手法となる点に着目して研究を進めている。 第四に、台北市を対象に、都心周辺に形成されたコミュニティに焦点を当て、様々な用途が混在し、多様な生活スタイルの住民が「混ざって住む」地区を、今後の都市コミュニティにおける持続可能なモデルの一つになると考え、住民の居住環境に対する満足度から持続可能性を検証している。
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Research Products
(5 results)