2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22500005
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
金山 直樹 筑波大学, システム情報系, 研究員 (70339696)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金岡 晃 筑波大学, システム情報系, 助教 (00455924)
岡本 栄司 筑波大学, システム情報系, 教授 (60242567)
満保 雅浩 金沢大学, 電子情報学系, 教授 (60251972)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 楕円曲線暗号 / ペアリング暗号 / スカラー倍計算 / 等分多項式 / elliptic net / 有限体 / 標数 / ハードウェア |
Research Abstract |
(1)小標数の有限体上の楕円曲線についてのelliptic netによるペアリングの計算について (概要)2007年にStangeは elliptic net と呼ばれる写像を定義し,これを用いて Tate ペアリングを計算する新しい方法を提案した.その後,小椋らによってAteペアリングなどの計算方法が示された.しかし,以上の結果は全て楕円曲線の定義体の標数が5以上の場合である.そこで本研究ではStangeの提案したelliptic netの計算アルゴリズムを小標数の有限体上で定義された楕円曲線についても用いられるかを検討した. (重要性・意義など)本結果によって,ハードウェア実装に相性の良い小標数のペアリング関数をelliptic netで実装できるようになった. (2)等分多項式を用いた楕円曲線スカラー倍計算法について (概要)楕円曲線暗号やペアリング暗号における主要処理の一つは楕円曲線上のスカラー倍計算,つまり,楕円曲線の点Pと整数sに対する[s]Pの計算である.楕円曲線上のスカラー倍計算(以後ECSMと書く)のポピュラーな計算法は楕円曲線上の加算と二倍算の繰り返しによるものであるが,もう一つの方法に,等分多項式を用いた楕円曲線の乗法公式がある.これは楕円曲線論の有名な結果で,暗号への応用はMillerによって既に考察されているが,具体的なアルゴリズムが示されていない.本研究では,上述のStangeの結果を応用して等分多項式による乗法公式を用いたECSM法の実装を行った.その結果,アフィン座標系での二進展開・NAF法よりも提案手法の方が高速であることがわかった. (重要性・意義など)等分多項式を用いたECSMの計算が,現時点では最速ではないものの実用的な速度で処理されることを実証した.Elliptic net計算が高速化されればこの方法に対する期待は更に高まる.
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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