2011 Fiscal Year Annual Research Report
省オペレーションな次世代超高精細映像転送を可能にするインターネット基盤技術の研究
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22500058
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Research Institution | Nara Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
藤川 和利 奈良先端科学技術大学院大学, 総合情報基盤センター, 教授 (30252729)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
砂原 秀樹 慶應義塾大学, メディアデザイン研究科, 教授 (20206577)
猪俣 敦夫 奈良先端科学技術大学院大学, 総合情報基盤センター, 准教授 (90505869)
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Keywords | 高信頼性ネットワーク / 計算機システム / 情報通信工学 |
Research Abstract |
本研究課題では,ネットワーク管理者の作業をほとんど必要としない形でユーザがネットワーク資源を確保することができるネットワークアーキテクチャモデルの構築を目的としている.平成23年度は,平成22年度の非圧縮ハイビジョン映像の伝送環境実験の結果を踏まえて,非圧縮4K映像の伝送環境の構築および実証実験に取り組んだ.インターネットでの映像伝送の問題点として,伝送可能な経路上のネットワーク帯域とネットワーク機器の性能を事前に知ることにより,ネットワークの利用状況に応じて経路変更を行うことが可能であるが,経路変更に伴う短期的な映像の乱れが頻発する恐れがある.また,ネットワーク機器においてIPアドレスを解釈し経路制御表とのマッチングを行うという経路探索処理の負荷が大きく,経路探索処理の影響による映像伝送の遅延が生じる可能性がある.このような問題点に対処するため,平成22年度に構築したハイビジョン伝送環境を4K映像に対応させることを行った.具体的には,4K映像ではハイビジョンに比べて,制約が大きくなるため,パケットマーキング機構およびパケット優先廃棄機構の改良を行った.実証実験においては,学内において4K映像の伝送環境として,経路を冗長化させたネットワークを構築し,4K映像およびハイビジョン映像を同時に流し,パケットマーキング機構に対して4K映像のパケットが優先されるポリシー設定を行い,パケット優先廃棄機構での動作を検証した.このとき,冗長化したネットワークにおいて,ネットワークの一部が利用不可能な状況を作り出し,優先されるべき4K映像が乱れることなく伝送されていることを確認し,提案する方式の有用性を実証することができた.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画通りに提案方式の実装および実証実験がすすんでおり,おおむね良好な結果を得ているため。
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Strategy for Future Research Activity |
実験環境が学内に限定されたものになっているため,提案手法の有用性が広域ネットワークにおいて示されていない.そのため,今後は学外の協力機関と連携して,広域において冗長化したネットワークを構成し,提案方式の検証を行う.その結果を踏まえて,必要であれば実装手法の見直し等を行う.
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Research Products
(2 results)