Research Abstract |
本研究の目的は,元富山大学人文学部教授藤本幸夫が36年以上にわたって実地調査・収集した,日本現存朝鮮古書に関する28項目の書誌情報約16,000件のすべてと,その時撮影した日本現存朝鮮古書の原文画像26,543枚の総てをデータベース(DB)化し,国際標準のAjax版の画像閲覧DBシステムとして完成し,活用できるようにして,このDBの名称をDOKB(Data Base of Old Korean Books existed in Japan)として世界に公表し,全世界の朝鮮及び朝鮮本の研究者に提供することである. 具体的目標は,残る経・史・子部の13,000件をDB化するとともに,古書の原文画像26,543枚をディジタル化し,このDOKBに追加し,原文を高解像度画像で提供することによって,研究室に居ながら,原著文献の内容のみならず,刻手名の研究,古書の角質や蔵書印の研究が可能となるように,高解像度画像データを提供し,Google Mapsのように,Webブラウザで画面遷移なしに前後左右の移動,縮小拡大,回転表示など,軽快な閲覧ができるよう,Ajax版の画像DBアクセス・ツールを開発・整備することである.平成23年度は,既にディジタル化原文フィルム画像のうち,4,292枚の画像について,ページが連続するPNG形式画像を取り出して,Ajaxによる表示ツールで配信するために,256×256ピクセルの画像に分解して,位置や解像度の情報を組み合わせ,保存する作業を終了した. また,Ajax版の画像表示ツールは,Java,JSP(Java Server Pages)を使用してPC上で開発・テストを終了し,現在はServer Side版を実現するため,Windows Server 2008R上への移植作業を実施している段階である. 残る課題は,収集したすべての画像のディジタル化と画像の切り出し,形式変換,256×256ピクセルの画像への分解作業,原文画像のメタデータの作成と現行DOKBとの結合・テストで,24年度中に完成させるべく,作業を継続中である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
Ajaxによる表示ツールで配信するための,256×256ピクセルの画像の分解に,Hot Soup Processorなるシステムを導入して,バッチ処理で効率的な分解作業が進展し,Ajax版の画像表示ツールもPC上に開発を終了し,Server Side版への移植作業中であること.
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