Research Abstract |
1.日本人顔画像及び対比用顔画像の収集 日本人の顔画像のデータセットの収集に取り組んだ.日本人3名を募集し,顔を正面及び斜め前の3方向からレーザレンジファインダとディジタルカメラで複数回撮影した.3方向から撮影した画像をIterative Closest Pointソフトウエアで貼りあわせて,顔画像のデータセットを得た.測定のノウハウとして,背中の後ろに可動の背もたれが必要であること.レーザレンジファインダを動かすのは避けたいため,回転椅子が必要であることなどが分かった. 2.顔画像の輝度分布,色相分布,周波数分布の統制,位置合わせアルゴリズムの実装 顔画像の輝度分布,色相分布,周波数分布を簡単に見ることができ,非剛体の位置合わせもできるソフトウエアシステムの研究開発に取り組んだ.(1)画像ファイル名等を格納したテーブルファイルが便利であること,(2)輝度分布,色相分布,周波数分布の分析にはOctave言語が扱いやすいこと,(3)Octaveソフトウエアは関数単位の並列化が可能であり,実際にOpenMPを用いたconvolution処理の並列化による高速化ができたことなどが得られた知見である.空間周波数フィルタ(フーリエ変換や各種の窓関数),ぼかし(ガウシアンフィルタなど),画像の局所変形,粘性流体位置合わせ,楕円形のマスクなどの画像処理ソフトウエアシステムを完成させた.さらにはmap/refuceとhadoopによる並列画像処理の検討にも取り組んだ. 3.視覚実験データベースモデルの検討 研究代表者は,1)顔の刺激画像,(2)被験者の個人情報,(3)実験結果として得られた波形,(4)実験手順(電極の配置など)の全種類を扱える視覚実験データベースモデルを作成済みである.一方で,視覚実験では,実験の実施日時という時間を扱う必要があり,時間の概念を扱うための枠組みであるBi-temporalデータモデルを視覚実験に用いたときの検討に取り組んでいる.視覚実験では多種の刺激の繰り返しがあり,一般のデータと違って,データに階層性がある.階層性があるデータとBi-temporalデータモデルの統合の必要性に気づき,現時点では,階層性があるデータのデータ処理に向いた索引構造の設計と処理方式の考案を終えている.
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