2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22500098
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Research Institution | Toyo University |
Principal Investigator |
上原 稔 東洋大学, 総合情報学部, 教授 (70256775)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | クラウド |
Research Abstract |
既存システムにおいて巨大データを操作しようとすると、ネットワークの隘路のために効率的な処理が困難である。本研究では、データの存在するストレージ側に処理を委託することでストレージと計算を統合した軽量クラウドを構築した。このクラウド統合型ストレージでは、オフライン状態になってもアプリケーションの処理をストレージ側で実行することで継続できる。また、データ転送を必要最小限に抑制し、ネットワークの隘路を避けることで計算資源を有効に活用できることを実証した。 クラウドの軽量化のために、物理制限以上の論理資源を割り当てる過飽和状態での利用を提案し、その実装を行った。過飽和クラウドはノード上で過剰なインスタンスを稼働させるため、個々のインスタンスの性能は低下するが、ノードの利用率が向上し、全体の性能は一定まで向上する。Amazon EC2のマイクロインスタンスと比較して64倍の性能を示した。すなわち、ノードあたり64台のインスタンスがペナルティなしに稼働できる。この方式では、既存アプリケーションを変更することなく軽量化が可能であり、汎用性が高い。 この過飽和クラウド上にストレージを統合した。大規模ストレージに関しては科研「PCグリッドによる高信頼・高効率な分散仮想ストレージの研究」の成果を応用した。また、過飽和クラウド上でベンダーロックインを避けるオープンなPaaSの実装を行った。 過飽和クラウドの応用として教育クラウドが有効である。教育用途では一度に大量のインスタンスが必要とされ、しかも比較的負荷が小さい。実機評価では64台のインスタンスを同時に起動した場合20分を要した。ボトルネックはCPUよりむしろI/Oである。動的なディスク共有等によりI/O要求のピークを分散することが重要である。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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