2010 Fiscal Year Annual Research Report
視体積交差を介した物体シルエット抽出とカメラ位置姿勢推定
Project/Area Number |
22500146
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Research Institution | Utsunomiya University |
Principal Investigator |
東海林 健二 宇都宮大学, 工学研究科, 教授 (70143188)
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Keywords | 視体積交差 / 画像処理 / 最適化 |
Research Abstract |
対象物体の3次元形状を多数のカメラで取得した画像情報から得る手法として、視体積交差がある。視体積交差を考える上での三要素は、A:3次元物体、B:シルエット、C:カメラ外部パラメータ(カメラ位置姿勢)である。B+C→Aが視体積交差、A+C→Bが投影である。本研究では、視体積交差(B+C→A)と投影(A+C→B)を繰り返すことにより、カメラ撮影画像から物体のシルエットBを矛盾の少ない形で取り出す方法と、カメラ位置姿勢Cを推定する方法を提案し、対象物体や人物を仲間同士で取り囲み、手持ちのカメラで同時に撮影したスナップ写真群から少ない手間で対象物体形状を得ることを狙うものである。本年度の研究結果を以下に示す。 1.物体形状復元におけるカメラ位置と姿勢の関係 シルエットと元の3次元物体の間に矛盾がないという条件のみで、カメラの位置と姿勢を同時に最適化することは難しい。なぜなら、位置のずれを姿勢の調整で吸収でき、逆に、姿勢のずれを位置の調整で吸収できるため、位置と姿勢が完全に独立しているとは言えないためである。そこで、本年度は、どの程度の位置のずれまでなら姿勢の調整で吸収できるのかを実験的に確認した。その結果、カメラの位置が真の位置からずれるに従い、姿勢調整して復元した物体形状が真の形状からゆるやかにずれることを確認した。 2.シルエット抽出の最適化手法の提案 カメラ位置姿勢は既知として、撮影画像からシルエットを自動的に抽出する手法を提案する。提案手法では、多方向からの撮影画像に対して、watershedを適用し、領域分割結果を得て、対話的に物体の初期領域を設定し、焼きなまし法で領域単位で物体領域を増減して最適化を行う。最適化での評価基準は、視体積交差におけるシルエットの無効領域最小化とする。シミュレーション実験で、正解に近い初期領域では提案手法による最適化が有効であることを確認した。
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Research Products
(1 results)