2011 Fiscal Year Annual Research Report
夜間歩行者映像データベースの構築と歩行者検知手法に関する研究
Project/Area Number |
22500161
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Research Institution | Akita Prefectural University |
Principal Investigator |
猿田 和樹 秋田県立大学, システム科学技術学部, 准教授 (80282193)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
陳 国躍 秋田県立大学, システム科学技術部, 教授 (20282014)
寺田 裕樹 秋田県立大学, システム科学技術部, 助教 (40360002)
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Keywords | 画像認識 / データベース / コンピュータビジョン / 歩行者検知 |
Research Abstract |
平成23年度は、前年度に構築した夜間歩行者映像データベースの充実を図るとともに、歩行者候補領域の抽出手法ならびに夜間歩行者に適した特徴抽出手法と検知手法について検討した。 歩行者映像データベースは,自動車安全技術につながる歩行者検知システムの性能向上に欠かせないものである。特に車載カメラによる夜間の赤外線歩行者映像は公開されておらず,データベース化して公開すことで技術者の研究効率の向上へと寄与するものである。23年度は学習および評価に利用するためのデータ整理として,これまでに撮影し未整理データに対し,画像中の歩行者らしき領域の切り出しと,切り出した領域を歩行者および非歩行者に分類する作業を行った。また歩行者データの拡充を図るために,追加データの収集も開始した。 歩行者候補領域の抽出は,画像全体からまずは歩行者らしい領域を決定するために必要なプロセスであり,複数フレームからの情報を抽出するオプティカルフローに基づく手法について基礎的検討を行った。領域内における物体の移動方向と移動量について分析を行い,水平方向に移動する歩行者は抽出できる可能性を示した。 特徴抽出については,検知性能に影響を及ぼす夜間歩行者の背景影響を除去する手法について検討し,平均画像によるフィルタリングが有効であることを明らかにした。さらに画像自体が暗いために特徴的な点が得られにくい夜間の赤外線画像に対し複数の特徴抽出手法で性能を比較し,画像全体から特徴を抽出するDensi-SIFT特徴の利用が有効であることを示した。また,Densi-SIFT特徴を利用することで計算量が大きく増加するため,検知手法であるBag-of-Featuresを改良し,検知に影響しない情報を削減することで高速化を図る手法を提案し,その有効性を明らかにした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
歩行者画像のデータベース化は当初の計画では23年度中に終了する予定であったが,動画の追加撮影や編集,歩行者等の切り出しおよび整理の作業量が多く,計画を延長し今年度もデータベース作成作業を行う予定である。また歩行者候補領域の抽出方法は基礎的な分析段階であり,詳細な解析と有効性の検証が必要である。
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Strategy for Future Research Activity |
夜間歩行者映像データベースの構築については、収集済みデータの加工・整理,および追加データの収集を今年度も継続して行い,データの編集および公開に向けた作業を行う。 歩行者候補領域を抽出手法の開発については,ネットワークの異常検知手法の応用と,複数フレームから求めたオプティカルフローに基づいて抽出する手法について比較する。歩行者かどうかを判定する歩行者検知手法については,これまでに得られた知見をもとに,背景の影響をできるだけ除去して検知する手法について検討する。また,高い勾配強度や輝度値が得られない場合でも特徴抽出が可能な特徴量を用い,Bag-of-Featuresの改良による認識手法を開発し,さらに高精度な検知を目指す。
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