2010 Fiscal Year Annual Research Report
手首・足首筋肉電位を用いる次世代インタフェースの基盤的研究
Project/Area Number |
22500202
|
Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
福見 稔 徳島大学, 大学院・ソシオテクノサイエンス研究部, 教授 (80199265)
|
Keywords | Simle-FLDA / Simle-PCA / 統計的学習法 / 筋電 / 近似的学習 / パターン認識 |
Research Abstract |
本研究では,手首と足首で計測された筋肉電位(以後EMG)を用いて様々な機器を動作させるための次世代インタフェースを構築するための基盤的研究を行う.研究期間内では,特に手首EMGによるジャンケン3動作の認識,足首EMGによる100%精度の単純足首動作認識を目指す.まず,平成22年度の成果であるが,学習・認識方法として,申請者(研究代表者)の提案しているSimple-FLDA(判別分析の近似学習法)をさらに改善することが目的である.そのため,その簡易バージョンであるSimple-PCA(主成分分析の近似学習法)の評価と改善を行った.Simple-PCAは主成分分析の近似法であるため,クラス情報は用いていない.しかし,パターン分類での精度改善のためには,クラス情報を用いることが重要であり,かつ演算量をSimple-FLDAより低減化することを目指した.まず,クラス情報を付加したSimple-PCAアルゴリズムを構成し,様々なデータベースに適用し,精度と速度を評価した.このアルゴリズムはクラス間の距離を大きくするような固有ベクトルを近似的・反復的に求める方法として定式化している.計算機シミュレーションの結果,ほとんどのデータベースで,クラス情報を付加した改善法の方が精度良く認識するための特徴空間(固有空間)を生成できることが判った.演算量はほとんど増えずにアルゴリズムを構築しており,学習の反復回数に関しても同等であり,その効果が確認できた.今後,筋電データ等に適用して,精度確認を行う予定である.また,カーネル関数を用いた非線形拡張法に関しても現在検討している。
|