2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22500206
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
伊達 章 宮崎大学, 工学部, 准教授 (60322707)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 確率的情報処理 / 事後確率分布 / パターン認識 / グラフィカルモデル / ベイズ推論 / 確率推論 / 隠れマルコフモデル / 数理モデル |
Research Abstract |
平成25年度は,引き続き,確率的生成モデルの事後確率分布から多数のサンプルを生成することで,事後確率分布の構造を調べた.対象は,データ変数,潜在変数(隠れ変数)が高次元の場合で,1) 事後確率を最大にする状態を正確に計算でき,2) 事後確率分布から(近似ではなく)正確なサンプリングができ,3) 事後確率の値そのものが,正確に計算できるモデルである.具体的には,隠れマルコフモデル,ツリー型構造をもつモデル,格子型構造をもつ2次元マルコフ確率場について解析をおこなった.我々は,事後確率を最大にする状態(および2番目に大きい状態),事後確率の正確な値,事後確率分布からの正確なサンプリングを動的計画法を用い計算する方法を開発し,コンピュータプログラムを作成した. 観測データが与えられた後,事後確率分布にしたがうn個の高次元サンプルを生成し,それぞれのサンプルに対し,m個の近傍の状態を生成し,サンプル自身の事後確率と近傍の状態の事後確率の和を求めた.その和(n例ある)を大きい順に並べかえたとき,和が最大となるものを構成する m+1 個の状態に,事後確率を最大にする状態が含まれていなければ,事後確率分布に奇妙な構造が存在することがわかる.自然な近傍状態を生成する必要があるが,高次元であるため,ヒューリスティックな手法で近傍を生成した.その結果,隠れマルコフモデル,および2次元格子状のマルコフ確率場において,奇妙な構造をもつ場合を特定できた. 一般に,パターン認識に使用されているそれぞれの確率モデルが,奇妙な構造をもつかどうか,本研究の手法で特定できるが,近傍状態を生成する一般的な手法というのは存在しないように思う.それぞれの応用問題に対して,どのような推定量が,事後確率分布の構造を反映した意味ある推定量なのか,という問には答えられていない.これは今後の研究課題としたい.
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(2 results)