2012 Fiscal Year Annual Research Report
GFAP陽性神経幹細胞に由来する海馬新生ニューロンのストレス脆弱性の分子基盤
Project/Area Number |
22500313
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Research Institution | Fukushima Medical University |
Principal Investigator |
井村 徹也 福島県立医科大学, 医学部, 准教授 (00405276)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 再生医学 / 脳・神経 / 神経科学 |
Research Abstract |
Glial Fibrillary Acidic Protein (GFAP)陽性神経幹細胞は生後発達期より老齢期にわたり海馬歯状回における持続的な神経新生に寄与するが、GFAP陽性神経幹細胞に由来する顆粒細胞集団が他の顆粒細胞と異なる性質を有するかについては明らかでない。本研究では、GFAP陽性神経幹細胞に由来する顆粒細胞集団(GFAP-GC population)の特異性とその分子基盤の解明を試みることを目的とした。 まず、生後発達期―老齢期にわたるGFAP-GC populationの量的変動とてんかん侵襲等のストレス負荷による影響について、GFAP-GC populationの選択的追跡が可能な遺伝子改変マウスモデルを用いて、組織学的解析・分子発現の検討を行った。この結果として、GFAP-GC populationの生成・維持が様々な環境要因により影響を受けること、GFAP-GC populationはあるcritical periodにおいてストレス脆弱性を有すること、その制御に神経伝達物質を介した入力が重要であること、を見出した。 次いで、レーザーマイクロダイセクション法及びマイクロアレイ法にてGFAP-GC populationの分子発現の網羅解析を行なった。この結果からnon-GFAP-GC populationに比して高発現・低発現する複数の遺伝子群の抽出を行い、qRT-PCR法・免疫組織科学法にて確認を行なった。GFAP-GC populationでは幾つかの学習関連遺伝子の発現が異なっており、また特異的な転写因子・DNA結合タンパク質の発現が認められた。 以上から、成体脳で新生されるニューロンは胎生期に生成されるニューロンとは異なるストレス応答・分子発現を示すことが示された。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(1 results)