2012 Fiscal Year Annual Research Report
運動負荷頸動脈エコーは左室機能の運動応答指標になり得るか?
Project/Area Number |
22500446
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Research Institution | Himeji Dokkyo University |
Principal Investigator |
泉 唯史 姫路獨協大学, 医療保健学部, 教授 (40278990)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 みどり 姫路獨協大学, 医療保健学部, 講師 (50441332)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 左室機能 / 左室拡張能 / 心臓超音波検査 / 頸動脈エコー / 運動負荷試験 / Wave Intensity / 組織ドプラ-法 |
Research Abstract |
【具体的内容】健常若年男性を対象とし,臥位エルゴメータ上にてランプ負荷を行った.右総頚動脈において超音波診断装置を用いて頸動脈直径の時間変化(dD/dt)および頚動脈血流速の時間変化(dU/dt)を記録し,干渉波の第2波形(Wd2)を20秒ごとに計測した.また別の日程で同一被検者に対し,同一の運動負荷プロトコールにて経胸壁心臓超音波検査を組織ドップラー法にて行い,僧帽弁輪後退速度(Em)およびE/Emを得た.結果は,運動負荷強度の増加に対してEmは全ての被検者において有意な増加を示した.E/Emは運動強度の増加に対して弱い負の相関を示した.EmとWd2とは被検者の60%において有意な負の相関を認めた.EmとWd2の運動負荷において極めて高い正相関を認めたものや無相関を示すものが存在した.またE/EmとWd2との関係では,いずれの被検者も有意な相関を示さなかった. 【この研究の意義】左室駆出期早期および収縮末期における動脈系の圧(P)と血流速(U)の時間微分の積として定義されるWI(=(dP/dt)(dU/dt)) は動脈圧の上昇と血流が加速する駆出早期と,圧が低下し血流が減速する駆出末期にWIは陽性の棘波を示す.とりわけ後者の陽性波は急速な左室弛緩による左室圧低下などが作用しており,駆出末期の拡張能を表現していると考えられる.今回の研究における運動反応として,EmとWd2とは大局的に見ると負の相関を示す被検者が半数以上いたが,全体としては一定の傾向を示さなかった.Emの運動時の計測をより標準化する必要ある一方,Wd2の解析方法の改善を検討する必要がある. 【重要性】経胸壁心臓超音波検査の運動強度増加による解析の困難性を頸動脈エコーからの指標により解決できれば,心不全患者の心機能応答を詳細に解析することが可能となり,治療効果や治療指針の策定に有効となる可能性を有する.
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(7 results)