2012 Fiscal Year Annual Research Report
運動物体の予測特性を活かした知覚トレーニングの開発
Project/Area Number |
22500589
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Research Institution | Takachiho University |
Principal Investigator |
新井 健之 高千穂大学, 商学部, 准教授 (20397095)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 知覚トレーニング / 注意配分 / 打撃パフォーマンス / 見越距離過小評価 / 運動予測 / 予測エラー / 空間的注意 / 時間知覚 |
Research Abstract |
本研究は,打具を使用したボールの打撃パフォーマンスの向上を目標とした知覚トレーニングの開発を目的としている.トレーニングの対象が,物体の運動認知能力や,身体の運動制御能力では無く,事前調査により分かっている,状況により変化する予測エラーのコントロール能力であるところが,今までの研究と大きく異なっている.そのために,まず,トレーニング開発の手段として,予測エラーの特性を明らかにする必要がある.本研究では,その方法として,等速で運動している物体を途中で遮蔽し,その後の物体の運動予測をさせる方法をとっている.平成24年度は,以下点について検討し,日本バーチャルリアリティ学会,日本バーチャルリアリティ学会心理学研究会において研究成果を発表した. 昨年度までに,運動物体への注意配分を増加させると,移動距離の予測エラーが消失すること.そして,運動物体への注意配分を減少させると,移動距離の予測エラーがさらに増加する事を証明し,運動物体への注意配分の増減が,移動距離の予測エラーの増減に関係していることを示唆した.本年度は,運動物体への注意配分の増減が移動距離の予測エラーに影響を与えるメカニズムの解明を試みた.板により遮蔽された物体の移動距離である単位時間あたりの位置変化の予測は,「遮蔽後物体の移動速度」×「遮蔽後物体の移動時間」から求めていると考えられる.物体の移動距離を短く予測する可能性としては,遮蔽後物体の移動速度認知のエラー,遮蔽後物体の移動時間認知のエラー,そして,その2値の計算エラーの3要因が考えられる.実験の結果,移動速度認知や移動時間認知のエラーでは無く,2値の計算エラーにより移動距離の予測エラーが発生している可能性が示唆された. また,運動物体の移動距離予測特性を紹介し,トレーニングと戦術の両面から実践への応用提案を,第19回スポーツビジョン研究集会において発表した.
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(5 results)