2012 Fiscal Year Annual Research Report
コーパス言語学的アプローチによるクーベルタン・オリンピズムの受容史研究
Project/Area Number |
22500597
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Research Institution | Ferris University |
Principal Investigator |
和田 浩一 フェリス女学院大学, 国際交流学部, 准教授 (20309438)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松田 謙次郎 神戸松蔭女子学院大学, 文学部, 教授 (40263636)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 言語学 / コーパス / クーベルタン / オリンピック / オリンピズム / スポーツ史 / 体育史 |
Research Abstract |
本年度は、1)取り扱う史料を英文テキストに限定しかつ、2)研究目的を「著者推定」に絞り、本研究を構想するきっかけとなった Mary Girard による英文雑誌記事がクーベルタンの筆によるものである可能性について議論した。 1.英文テキストデータの整形 前年度までに作成した英文図書2冊分のテキストデータを、著者推定で用いる指標「文長」「K特性値」の算出に必要な「1センテンス+改行」というデータ形式に整形する方法について検討した。1)歴史史料のテキストデータ化の責任は、その史料の性格を熟知する当該研究者が担うべきであり、2)十分なプログラミング知識のない研究者でも〈納得できる形で〉データを整形する方法を開発する必要があったからである。結果として、テキストエディタの検索・置換機能と基本的な正規表現とを用いながら、テキストデータを史料の特徴に合わせて少しずつ整形していく方法を確立することができた。 2.著者推定 クーベルタンだと推定される Girard の英文記事("Pierre de Coubertin: An Appreciation," Fortnightly Review, 1903)の統計的諸特徴と、クーベルタン自身の手によるものであることが明らかなテキストデータ(後に著書にまとめられて刊行されたものを含む英文雑誌記事32本:1896-1904年)とを比較した。その結果、Girard とクーベルタンのテキスト間において、文長・K特性値ともに有意差のあることが分かった。文長:平均値(31.173、26.248)、中央値(17.487、16.385)、四分位範囲(23.5、20.0)、K特性値(118.764、103.865)。「クーベルタンの半生を記した Girard による記事が、クーベルタン自身の筆によるものである」という仮説は、上記の方法からは証明されなかった。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(7 results)