2012 Fiscal Year Annual Research Report
透析患者のQOL向上を実現するアクティブライフスタイル教育プログラムの開発と運用
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22500640
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Research Institution | Tenshi College |
Principal Investigator |
佐藤 香苗 天使大学, 看護栄養学部, 准教授 (40405642)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 血液透析患者 / QOL / 栄養状態 / 低強度運動 / アドヒアランス / 教育プログラム / 教育メディア / 亜鉛強化 |
Research Abstract |
平成23年度までに、透析患者には栄養状態・QOLの低下が多くみられるが、透析日の生活活動を高めることで改善する可能性を見出し、透析中でも実施可能な低強度運動プログラムを開発した。また、アドヒアランスの向上を目指して、患者の運動耐容能や意欲に応じて選択できる段階的コースを用意するとともに、教育メディアとして、最適ペースで運動できるよう、DVDを制作した。栄養摂取面では、患者はカリウム・リンが過剰である一方で、エネルギー、特に亜鉛(Zn)が顕著に不足していることを明らかにした。 Zn は摂取制限を要するリンと多含食品が重複するため、限定的に補助する必要がある。本年度は、透析後にZn強化菓子を提供し、食事療法の動機づけとするプログラムを開発した。1)摂取時の口渇感とZn特有の苦味を緩和し、冷凍保存が可能な5種類の菓子(Znサプリメントを添加したココアクッキー・抹茶クッキー、キャラメル、水羊羹、チョコパイ)を考案、2)大量調理衛生管理マニュアル、HACCPとクックフリーズのシステムを参考に作業工程を立案、3)製作スタッフと協議して作業工程を修正、4)Zn添加を盲検化して、管理栄養士、医師、看護師ら70名に試食させ、味・舌触り等の受容性とコスト・作業効率等の実用性試験の結果から採択したココアクッキー・キャラメル・水羊羹を食行動変容プログラムのツールとして提供する。 これらのプログラム介入は、脱落を最小限に抑えるために[Zn強化菓子1か月投与⇒ウォッシュアウト(1,2か月)⇒低強度運動処方1か月]とし、ベースライン調査と各教育プログラム実施前後に得た同一指標を、対応のあるデータとして解析したところ、介入群では、従来の栄養指導(非介入)群よりも栄養摂取の改善と生活活動量・骨格筋量の増加等が認められた。開発した教育プログラムは、患者の栄養状態・QOLの向上に寄与する可能性が示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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