2010 Fiscal Year Annual Research Report
食事が心拍数、血圧に及ぼす影響 -自律神経活動及び酸化ストレスの検討を含めて-
Project/Area Number |
22500664
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
塩谷 英之 神戸大学, 保健学研究科, 准教授 (00294231)
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Keywords | 食後低血圧 / 中心血圧 / 心臓自律神経活動 |
Research Abstract |
本年度は以下の2つの研究を行った。 1.食事に対する年齢による循環器諸指標並びに酸化ストレスの差異について (対象)若年健常者9名と壮年健常者12名の計21名である。 (方法)食事(テストミール)投与前、投与1,2時間後において、心拍数、血圧、中心血圧、dROM(酸化ストレス指標)、心臓自律神経活動を測定比較検討した。 (結果)壮年健常者は若年健常者に比べると、安静時血糖値、dROM値が有意に高値を示し、一方副交感神経活動指標:HFは有意に低値を示した。食事負荷により、心拍数は両群で有意に増加した。一方両群において血圧、dROM値は食事により変化は認められなかった。 II.食事量の違いによる循環器諸指標並びに酸化ストレスの差異について (対象、方法)若年健常者8名を対象とし、食事量(テストミール)を通常量と倍量年とし、投与前、投与1,2時間後において、心拍数、血圧、中心血圧、dROM(酸化指標)、心臓自律神経活動を測定比較検討した (結果)通常摂取群では心拍数のみが食後60分において増加したが、その他の循環器指標に変化は認められなかった。一方倍量摂取群では心拍数の増加が120分まで持続し、上腕血圧の低下は見られなかったものの、中心血圧の食後低下が認められた。dROM(酸化ストレス指標)については両群に食後に有意な変化は認められなかった。 以上の研究より、過食は食後長時間心拍数が増加し、健常者においても中心血圧の低下が認められたことより、過食は循環器的に有害である事が明らかとなった。また加齢により、副交感神経活動の低下、酸化ストレス指標の増加は認めるもの、食事に対する循環器諸指標並びに酸化ストレス指標の差異は認められないことが明らかとなった。
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Research Products
(1 results)