2010 Fiscal Year Annual Research Report
足底圧分布の定量評価による末梢神経障害の影響軽減に関する研究
Project/Area Number |
22500719
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Research Institution | University of Niigata Prefecture |
Principal Investigator |
菅井 清美 新潟県立大学, 国際地域学部, 教授 (60150299)
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Keywords | 足底圧 / 圧分布 / 足趾圧 / 運動機能 |
Research Abstract |
足は人のもっとも特徴的な姿である直立二足歩行を支え、また、自分の力で自分の身体を動かし、移動するために必要なものであり、近年、健康な生活を維持するために、また、運動の質を高めるために医療やスポーツの分野で足に関する研究が増えているが口頭発表がほとんどである。本研究では本年度購入したフィンガルリンク社のウインポッド平衡機能測定・足圧分布測定装置を用い、足底圧を測定した。足幅や足角は任意としてできるだけ自然な立位を保持し、眼位と水平の前方2メートルに設置した指標を注視して開眼・静止立位を30秒保持した際の静的測定と、通常歩行で左右一歩ずつの繰り返し画像収集による動的測定を行い、評価した。左右あるいは全体の圧のバランスが立位の身体保持や歩行に重要であるが、動揺に対する身体保持や身体を動かすための足の蹴り、さらには運動能力の向上にも足趾力が関係するので、足趾圧の解析を試みた。 末梢神経障害により片側の外反母趾がはっきりと示された被験者の足圧を測定した。前足部と踵部に大きな圧力がかかり、左右異なる位置で最大圧を示し、身体全体のバランスがとられていた。足趾の圧力は前足部や踵部に比べ小さく、特に外反母趾となった左足の母趾は右足の母趾に比べ小さな値を示した。全体的に左の趾の圧力は右に比べて小さく、特に左の第二趾は母趾の傾きとその圧力で趾が浮き、結果として圧力が小さくなったといえる。第五趾は接地が見られない測定もあった。足趾圧の評価の重要性を訴えていきたいが、本装置の画像解析能力が十分ではなく、画像の読み取り力を高め、他の測定等と組み合わせて今後のより詳細な評価に繋げたい。
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