2012 Fiscal Year Annual Research Report
各種藍草からの安定的かつ効率的なインジゴ生成法の確立と残滓色素の有効利用
Project/Area Number |
22500720
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Research Institution | The University of Shiga Prefecture |
Principal Investigator |
道明 美保子 滋賀県立大学, 人間文化学部, 教授 (60074085)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 乾燥藍葉 / 染着効果 / 染色堅ろう度 / 視感法 / K/S値 |
Research Abstract |
平成23年度に得られた最適染色条件により、各種処理藍草を用い綿布を染色しその染着効果を検討した。タデアイは綿布に対する染着量が大きく、次いで琉球藍で、ナンバンコマツナギ藍葉は染着量が少ない結果となった。これらの結果は各種処理藍草のインジゴ含有量と似た結果を示した。しかし、琉球藍ではドライヤー乾燥が、ナンバンコマツナギ藍葉では飛び抜けて大きな値を示さなかった45℃乾燥の乾燥藍葉による値が大きかった。このことは、熱風により素早く乾燥し、粉末にした藍葉による染色が有効であることを示している。 乾燥藍葉を泥藍やすくも藍に加工しないで染色に用いた場合の染色物の染色堅ろう度(耐光、洗たく、摩擦)を合成インジゴ、インド藍粉末、すくも藍のそれと比較検討した。染色堅ろう性はJISによる方法とK/S値およびクロマチネス指数a*b*値から判定した。得られた結果は、視感法での耐光堅ろう度では乾燥タデアイ粉末(3-4~4級)、合成インジゴ(3級)、インド藍粉末(3-4~4級)、すくも藍(3-4~4級)、洗たく堅ろう度では乾燥タデアイ粉末(4-5級)、合成インジゴ(4-5級)、インド藍粉末(4-5~5級)、すくも藍(4級)、摩擦堅ろう度では乾燥タデアイ粉末(3-4級)、合成インジゴ(3~4-5級)、インド藍粉末(3~4-5級)、すくも藍(3-4~4級)であった。各種堅ろう度試験前を100としたときの試験後のK/S値は、乾燥タデアイ粉末92.38、合成インジゴ85.20、インド藍粉末88.97、すくも藍90.67であり、試験前後の色相の変化はみられなかった。乾燥タデアイ粉末を用いた場合の染色物は他の各種染料を用いた場合とほぼ同程度の堅ろう度であり、堅ろう性において有効であることがわかった。また染色堅ろう性の評価にK/S値を加えることにより、より詳細な検討が可能になった。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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