2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22500750
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Research Institution | Mukogawa Women's University |
Principal Investigator |
花崎 憲子 武庫川女子大学, 生活環境学部, 教授 (10228504)
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Project Period (FY) |
2010-10-20 – 2013-03-31
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Keywords | パラチノース / 焼菓子 / 歯固め / 官能評価 / 咀嚼特性 / 示差走査熱量測定 |
Research Abstract |
小麦粉が材料として大量に使われる焼菓子は、砂糖の使用量も多い。砂糖は甘味の付与のみならず、製品の焼き色や膨化、テクスチャーにも関与する。子供のおやつは栄養の補給に加え、安らぎの効果ももたらす。近年、子供の食事は消化のよい軟らかい傾向にあり、この事は顎などの骨格形成に影響を及ぼし、子供の乳歯が永久歯に生え変わる時、抜歯しなければならない場合が多くなっている。本研究で用いるパラチノースは、非う喰性で、甘さも控えめであり、幼児の歯ぐきを鍛えるための歯がためクッキーに適していると考えられる。 パラチノースと上白糖を使ったクッキーの定速圧縮破断試験は、破断応力、破断エネルギー、破断歪率に有意差はなく、クッキーのかたさ、もろさ、割れ方は同程度であった。食べる時の咀嚼筋の筋電位測定は、21~23歳の女子学生被験者11名の咀嚼時間、咀嚼回数、咀嚼サイクル、筋活動量、総最大振幅量など、その平均値また個人の場合においても有意差はなく、パラチノースクッキーと上白糖クッキーは同程度の食感であった。一方、人工唾液に浸漬したクッキーの破断曲線には違いがみられ、パラチノースクッキーは上白糖クッキーよりかたい状態を保っていた。ビスケット生地のDSC曲線は、パラチノースが生地の段階では溶解していないことを示していた。薄力粉に代えて強力粉で調製したクッキーの定速圧縮破断試験では有意差があり、パラチノースはグルテンに影響を及ぼし、クッキーを固くすることがわかった。パラチノースクッキーは、市販されている6ケ月以降の乳幼児用クッキーと比べて人工唾液が浸透しにくく、乳幼児が噛むことで歯茎に刺激を与え、歯茎を固める歯固めの機能を持った菓子として製品化することが可能であると考える。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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