2010 Fiscal Year Annual Research Report
メタボリックシンドローム予防食品成分の評価法の確立とその応用
Project/Area Number |
22500757
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Research Institution | Nara Women's University |
Principal Investigator |
小城 勝相 奈良女子大学, 生活環境学部, 教授 (10108988)
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Keywords | メタボリックシンドローム / 酸化ストレス / 動脈硬化 |
Research Abstract |
動物実験における酸化ストレス評価法の開発と脂質代謝異常に関与するタンパク質の発現に与える食品成分の効果について研究するのが本研究の目的である。今年度得られた成果は次の通りでありすべて論文として発表した。 1.酸化ストレスマーカーとしての抗酸化剤の役割についての総説を依頼され発表した。 2.シークワーシャーに含まれるノビレチンという物質が脂質代謝異常に関与するタンパク質の発現に影響を与えること、ひいてはメタボリックシンドローム予防効果があることを動物実験で見出し、報告した。 3.酸化ストレスや動脈硬化において、細胞死を引き起こすセラミドという脂質が増加することを既に我々は明らかにしているが、セラミド代謝の中でスフィンゴシンキナーゼという酵素を過剰発現させたマウスにおいて心臓の線維化に活性酸素が関与することを証明した。 4.酸化ストレスの研究において我々は長年四塩化炭素による肝炎をモデル病態として用いてきた。酸化ストレスの評価法としては肝臓中のビタミンCが最も優れていることをすでに報告しているが、酸化ストレスが肝臓に起こす影響についてはまだよくわかっていない。四塩化炭素による酸化ストレスの増悪機構としてシクロオキシグナーゼ-2(COX-2)が関与することを特異的阻害剤を用いることにより証明した。 5.酸化ストレスの代表的なモデルである虚血・再灌流における酸化ストレスと酸化ストレスが肝臓に及ぼす影響について研究し、発表した。
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Research Products
(23 results)